受験目前に予備校“閉鎖” 生徒が感じた異変、ニチガク生徒に“支援の輪” 自習室を無料開放【Nスタ解説】
井上貴博キャスター: 生徒の奪い合いというのは想像がつきますが、今回のケースのような、パソコンの導入や自習室の整備に投資をしたため行き詰まるということは考えられますか。 教育アドバイザー 清水さん: 理屈としては通ると思います。授業をたくさんすると人件費がかかってしまうので、動画を導入して、広い自習室で動画を視聴して、わからない点を質問するというシステムが今の学習塾のトレンドとなりつつあります。(ニチガクも)そういったシステムへの変更を目指したのかなと想像できます。 井上キャスター: オンラインでの無料サービスが増えていて、学習塾としての戦い方も変わり、厳しさはあるのだろうと思います。 「食べチョク」代表 秋元里奈さん: 資金調達を含めて、経営力がなかったということに尽きるのかなと感じます。ただ、生徒側から学習塾の経営状況は見えませんし、これだけ長い歴史と実績があるところだと安心して、前払いで払う人も多いと思います。見極めは難しいでしょうね。 ■「お金がないのかな」利用者が感じた“予兆” 弁護士に相談後も「生徒募集」か 良原キャスター: 破産の予兆はなかったのでしょうか。 ニチガクの代理人弁護士によると、「資金繰りの悪化に逆らえず、去年10月頃に、我々に連絡が来た」ということです。 一方、ニチガクは10月、ホームページで新たに生徒を募集、12月に「250万円を一括で払った」という高校2年生の生徒もいます。 一方で、異変を感じていた生徒もいるということで 高校2年生の利用者 「エアコンの効きが悪くて、何回も直してくれませんかと言っても直していなかったので、お金がないのかなって思っていた」 高校3年生の利用者 「入ったときと比べて1週間の授業のコマ数が半分ぐらいなっているんじゃないかな」 ■専門家「一つのソースからの判断避けて」 見極めどうすれば? 井上キャスター: これまでも成人式のレンタル着物や美容サービスなどでも、「一括払い」を検討する場合は、倒産のリスクを踏まえないといけないといわれてきましたが、学習塾に関しては、利用者からすれば、どうしようもできないのではないでしょうか。