「まだまだこれから伸びます」と指揮官も太鼓判 攻守の要としてプレーする桜美林大の正捕手・寺嶋勇馬【首都大学リポート】
卒業後は社会人でのプレーが内定
寺嶋がキャッチャーになったのは高校2年秋。新チーム結成時に捕手のポジションが空いたため、当時の監督にコンバートされたのだという。捕手歴は5年ほど。昨年までは感情に波もあったが、桜美林大・藤原悠太郎監督は「打たれても我慢して自分の心をコントロールし、周囲を見ながら冷静に考えて野球をするなど、やっと成熟してキャッチャーらしい振る舞いができるようになってきました」と話しており、「まだまだこれから伸びます」と太鼓判を押す。 寺嶋はスローイングを長所に挙げ「もともと肩は強かったんですが、守備練習でサードに入って一塁へ送球したり、どんな体勢で捕ってもベースの上へ投げられるようにしてきました」とコントロールを鍛えてきた。 東海大2回戦でも「六番・捕手」で先発出場した寺嶋は2回裏に一死一塁から二塁への盗塁を刺し、自慢の肩を披露。また、先発したエース・大坪誠之助(4年・土浦湖北高)については「今日は決め球のフォークがあまり落ちていなかったので三振を取りにいくのではなく、カットボールやツーシームで打たせて取るように配球しました」と8回を1失点。ところが、打線は東海大の先発・米田天翼(2年・市和歌山高)の前に3安打で零封され、0対1で敗れてしまった。 守備では巧みなリードを見せた寺嶋だが、バットではノーヒット。打率は3割を切ったが「もう1試合(東海大3回戦)残っているので、3割は打ちたい」と闘志を燃やしている。 卒業後は社会人野球でプレーすることが内定している寺嶋。「これからもフィジカル面をもっと頑張って鍛えて、プロへ行きたいです」と貪欲に上を目指していく。 文&写真=大平明
週刊ベースボール