チャールズ国王が目指したスリム化は偶然にもすでに実現し、反対に“人手不足”に……？

キャサリン皇太子妃とチャールズ国王の公務を取りまとめるケンジントン宮殿とバッキンガム宮殿は1月17日（現地時間）、2人のロイヤルたちの健康問題とそれぞれの公務について、個別に声明を発表した。 【写真】妻のお見舞いへ、自ら車を運転するウィリアム皇太子 キャサリン妃は自身の健康問題について、詳細な情報を開示しないよう希望しているという。だが、それでも手術を受けたことは、公表する必要があった。それは、ウイリアム皇太子とキャサリン妃の公務の予定を大幅に変更せざるを得なかったことが主な理由だ。 キャサリン妃の公務への復帰はイースター（復活祭、2024年は3月31日）以降になるとされており、夫妻はどちらも、当分は外国への訪問も見送ることになるとみられる。さらに、皇太子は家族の世話を優先するとして、すでに公務の予定を大幅に変更している。 いっぽう、前立腺肥大の治療のため、処置が必要であることを公表したチャールズ国王の療養期間は、キャサリン妃に比べ、かなり短いものになる見通し。だが、同じように一部の公務を直前にキャンセルせざるを得なかった。 つまり、短い期間とはいえ、イギリス王室はその最も主要なメンバーである3人が同時に、公務を担うことができない状況にある。 ヘンリー王子とメーガン妃、そしてアンドルー王子が公務から退き、高齢のケント公爵エドワード王子は歩行が困難な状態。現在の王室で公務にあたることができるのは、カミラ王妃とアン王女、エディンバラ公爵夫妻（エドワード王子とソフィー妃）、故エリザベス女王のいとこ、グロスター公爵夫妻（リチャード王子とバージット妃）のみになっている。

バッキンガム宮殿のバルコニーに並ぶ“スリム化された”ロイヤルファミリー、2023年6月撮影

チャールズ国王は即位前から、王室を「スリム化する」考えであることが知られていた。だが、妹のアン王女は2023年、国王の戴冠式を前に受けたカナダのテレビ局『CBCニュース』のインタビューで、「『スリム化』は、もう少し人が多かったときに議論されていたことだと思います」と発言している。 アン王女は、「それを実行する余地は、すでになくなっている」との見方を示していたということだ。そして今回の事態は、実際に王室がそうした状況にあることを強調したといえる。 当然ながらこの状況は、いまも公務を続けているロイヤルへの関心を高めることになる。だが、スコットランドでの単独公務の様子が伝えられているカミラ王妃をはじめ、それらのロイヤルたちが今後、引き受ける公務を増やすかどうかというのは、それとは別の問題だ。 王室の情報を専門に扱う『マジェスティ』誌の編集主幹、ジョー・リトル氏は、次のように話している。