【長崎】公職選挙法違反(買収)で下条陣営2人を逮捕
NCC長崎文化放送
先月27日(日)の衆院選長崎1区で落選した自民党の下条博文元県議(49)の陣営関係者2人が選挙運動の見返りに報酬を約束した公職選挙法違反の疑いで逮捕されました。 【写真】公職選挙法違反(買収)で下条陣営2人を逮捕
岩本忠成記者: 「長崎市文教町にある下条氏の事務所です。現在、県警の家宅捜索が行われています」 買収の疑いで逮捕されたのは、下条陣営の事務局長で、長崎市油屋町の団体職員白本浩衛容疑者(66)と、支援者で、長崎市茂里町の会社役員、内堀嘉之容疑者(61)です。 2人は先月15日の公示日前から中旬までの間、共謀して、時給1000円で下条氏への投票を呼び掛ける電話を有権者にかけるよう複数人に依頼した疑いが持たれています。 依頼を受けた複数人は、公示後、有権者複数人に下条氏への投票を呼び掛ける電話をかけましたが、警察は今のところ、実際の金銭のやり取りはなかったとみています。2人の認否については捜査に影響があるとして明らかにしていません。 県内で衆院選に絡む逮捕者は2003年10月、多良見町の不在者投票の会場で知り合いに政党名と候補者の名前を書いたメモを渡し、投票を指示したとして逮捕者が出た投票干渉事件以来です。(国政選挙では平成16年の参院選の利害誘導罪以来) 自身の陣営関係者2人の逮捕を受けて、下条氏は支援者らに陳謝しました。 自民党長崎1区支部長・下条博文元県議(49): 「法令を遵守すべく、徹底してきたがこのような状況になってまずはどのような事実関係があったのかこのようなお騒がせをしている状況がありますので、重ねてになりますが、ご支援を頂いた皆様や関係の皆様に深くおわびを申し上げたいと思っております。遺憾です。非常に遺憾に思っております」 下条氏によりますと、白本容疑者は事務局長として、街宣活動の日程の取りまとめ役を担っていました。内堀容疑者は、県議時代からの支援者の1人で演説会場の設営などを担当していたといいます。下条氏は「大きな選挙で事務的なことから外されていた」「心当たりはない」として、自身の関与を否定しました。 自民党長崎1区支部長・下条博文元県議(49): 「選挙をちゃんとやっていくということに集中しておりましたのでそういう意味で私はまったく把握していない。事実が分かりませんので私は思い当たる節はないです」 下条氏は、「2人の間でどのようなやりとりがあったのか事実確認を急ぐ」と話しました。 先の選挙で下条さんを公認した自民党県連の前田哲也幹事長は「仮に事実であれば政治とカネの問題に対する反省のもとに行った選挙において、このような事態が生じたことは大変遺憾であります。まずは事実関係の調査に努めたいと思います」とコメントしています。
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