昨季は1軍の開幕5番 ソフトバンク期待の右打者が2軍戦で2戦連発 コーチや先輩の助言で上昇「自信を持って打席に入れるように」
◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク8―3阪神(30日、タマスタ筑後) ソフトバンクの正木智也外野手(24)が、2試合連続本塁打を放った。3番・右翼でフル出場。7回1死一、二塁で、浜地の真っすぐを逆風の中、左翼へ運んでの2号3ラン。「打った瞬間、いったなと思った」と語った。 ■もう止まらない!SB右の大砲候補が2戦連発!【動画】 この日は4打数3安打、1四球。29日の阪神戦(タマスタ筑後)は本塁打と3四球で「広島の初戦(26日)ぐらいから結構調子をつかんできた。それがやっと自分のものになってきたというか、体に合い始めた」とうなずいた。 松山2軍監督も「昨日のホームランで結構吹っ切れたんじゃないかな。すっきりしたというか。これというものを思い出したというか」とたたえた。 昨季は開幕スタメンで5番に起用されたが、1軍出場はわずか15試合。また、右肩のけがで長いリハビリ生活を送った。春季キャンプはB組(2軍)スタートだったが、好調で途中からA組(1軍)に合流した。しかし、オープン戦では無安打に終わり、開幕1軍は逃した。 「キャンプ中盤ぐらいまで調子が良かったけど、それ以降自分のバッティングが『あれっ』と思うところが多かった。それでもヒットは出ていたので、いけるなと思っていたけど。通用しなかった」と明かす。その上で「やっぱりベストの状態で臨まないといけないと学んだし、2軍でやれることをやって、自信を持って打席に入れるようにしたい」と強調する。 きっかけをつかむため、吉本2軍打撃コーチとティー打撃や素振りで練習を重ねた。「ヘッドの重みを使えるのが自分の長所だけど、それが1軍ではできてなかった。高めの素振りをして打席に入るなど、ヘッドを使うように意識したら打球が飛ぶようになった」。 また、神奈川・慶応高、慶大の先輩の柳町からも指摘を受けたという。「やっぱり高校時代から一緒で、僕のバッティングをずっと見てきて、2軍に落ちてきた時に、いい時と悪い時の状態を教えてくれたことも、普通の状態に戻ってこられたので感謝している」と語った。 「ただ漠然と調子がいいから何も考えずに打席入るのではなくて、1打席ずつ課題を決めて打つ。2軍で打っても1軍で打たないと意味がないので。1軍につなげられるように」と正木。2軍での本塁打は1軍での序章に過ぎない。(浜口妙華)
西日本新聞社