次の担い手になって 大野の老舗酒蔵で東京の大学生が伝統的な酒造り学ぶ
FBC福井放送
大野市の老舗の酒蔵で、東京の大学生が住み込みで酒造りを学んでいて、全国で酒蔵の廃業が相次ぐ中、新たな担い手として期待が高まっています。 大野市の南部酒造場では、東京農業大学の学生たちが杜氏から直接酒造りの手順を学んでいます。 大学の醸造科学科で学んでいる2人は、実習で9日から酒蔵に住み込んで伝統的な酒造りを体験していて、18日は米と酵母をタンクの中で混ぜる「櫂入れ」作業をしながら酒造りの奥深さを感じている様子でした。 ■東京農業大学 醸造科学科3年 渡邊菜央さん 「櫂入れは初めてだが、腕だけでなく踏ん張るので全身が疲れた いつもしている現場の人はすごいなと思った」 ■ 醸造科学科3年 大山莉奈さん 「将来、発酵食品や酒に関わる仕事に就けたらと思う」 日本の伝統的酒造りは先日ユネスコの無形文化遺産にも登録されたばかりです。 ■南部酒造場 南部拓也 杜氏 「ユネスコの登録であったりとか、良いきっかけがきているので、日本酒産業は蔵も減っているが、 逆境をはねのけて良い酒造りを若い子たちと今後も続けていけたらなと思う」 酒蔵を巡っては、後継者不足や経営難から全国で廃業が相次いでいて、この酒蔵では実習を積極的に受け入れて、新たな担い手の確保につなげたいとしています。