文化堂の新ビルオープン、福島県沖地震で被災 福島の老舗文具・事務用品店
福島県沖地震で被災、移転していた文具・事務用品などを取り扱う文化堂(福島市)は6日、かつて営業していた福島市上町の県庁通りに再建した新ビル「文化堂ビル」をオープンした。老舗店舗の復活でにぎわいが生まれ、市中心市街地の回遊性向上が期待される。 文化堂は1926年創業。61年に建設された旧ビルは2022年3月の本県沖地震で被災し、「大規模半壊」の判定を受けて解体された。同社は今年5月末まで、同市御山に設けた仮店舗で営業を続けていた。 新ビルは鉄骨地上4階建てで、延べ床面積は1019平方メートル。上の階に向かって歩道側にせり出す逆ひな壇形で、最大5メートルのひさしや1階から2階への外階段を設置したことで人々が集いやすい場を目指した。 1階には自社の文具・事務用品店と、県庁通りのイベントなどで活用できるスペースを設けた。2階はセレクト文具の専門店「ペントノート」と自家製ベーグルなどを提供するカフェ、3階には本社事務所などが入る。4階にはワークショップを開催できる部屋を整備した。 同日、現地でセレモニーが行われた。中野義久社長は「これから建物をどう生かしていくかが文化堂の使命。親しみやすく魅力的な場所になるように、にぎわい創出に向けて努力していく」と述べた。
福島民友新聞社