仲野太賀は「TVドラマ界で貴重な存在」 宮藤官九郎氏が考える魅力「甘んじないのがすごい」
今作で仲野が演じるのは、父譲りの金もうけ主義者で叔父の「聖まごころ病院」に麻酔医の勉強で来ている美容皮膚科医・高峰享だ。宮藤氏は仲野について「イヤなやつをやるのが絶妙でうまいから。『ポルシェ乗ってるからね』と言う芝居を現場で見たときに、本当に成金のイヤなやつに見える(笑)。それがちゃんとできるのがすごいですよね」と感心したと振り返り、仲野の俳優としての魅力を次のように明かした。 「かっこよく見られようとしない、かっこつけないことが魅力ですね。連続ドラマで悪い役をやったときに、ちゃんと『憎たらしいなこいつ』と思えるところまでやってくれる人って、特に今のテレビドラマ界で貴重なんじゃないかなって思いますね」 そのうえで、自身が手掛けたドラマ『ゆとりですがなにか』でゆとりモンスター・山岸ひろむを演じた姿が特に印象的だったと語る。 「モンスターって役の名前をつけましたけど、太賀くんが演じなかったら、あの役はあんなふうになってなかったなと。1話、2話、3話ぐらいまでの山岸が本物に見えるのがすごいなと思って。しかも、そのパフォーマンスをずっと維持しているのがまたすごい。そこに甘んじないですよね、だから好きなのかもしれないですね」 主演の2人のほか、本作には橋本愛、濱田岳、柄本明ら豪華なキャストが顔をそろえる。宮藤氏は「みんなで名前を出し合って、『え、こんなそろっちゃった』と思ったくらい。ぜひ最後までみていただきたいです」と呼びかけた。
猪俣創平