映画『アメリカン・サイコ』の新バージョンの企画が進行中 ただしリメイクではない
映画『アメリカン・サイコ』の新バージョンの企画が進行中 ただしリメイクではない
昼はウォール街の投資会社で働き、夜はシリアルキラーへと変貌するパトリック・ベイトマンの物語を描いた名作映画『アメリカン・サイコ』の新バージョンの制作に向け、Lionsgateが『チャレンジャーズ』のルカ・グァダニーノを監督に迎えるべく最終交渉に入っていることがわかった。 Lionsgateによると、新作映画は2000年(日本では2001年)に公開されたクリスチャン・ベール主演の『アメリカン・サイコ』をリメイクするものではなく、1991年に発刊されたブレット・イーストン・エリス著の原作小説を「新たに脚色」することを目指しているという。脚本を担当するのは、『ボーン・アルティメイタム』などを手がけたスコット・Z・バーンズだ。 「優秀な映画監督を迎えられることをとてもうれしく思います」とLionsgate Motion Picture Groupの会長を務めるアダム・フォーゲルソンはプレスリリースで述べている。「ルカは素晴らしいアーティストであり、この強力なIPの新解釈を生み出すにあたって完璧なビジョンを持っています」 『アメリカン・サイコ』は、殺人の総数、暴力の激しさ、ベイトマンの行動の理由など、原作小説と映画で異なる部分が多数存在する。90年代初頭に登場した原作小説は、80年代のヤッピー(都市に住み専門職について高収入を得ている若者。社会的地位や経済的成功を重視する傾向にある)文化について考察した作品でもあった。 今回はリメイクではないものの、グァダニーノ版も、カルト的人気を誇るベール主演版と多くの点で比較されることになるだろう。IGN USが2013年に掲載したベール出演作トップ10では、「小説と同様、映画も公開当初は批評家の間で意見が大きく分かれた。生々しい暴力や性的描写を非難する者がいる一方で、いたずらっぽいユーモアセンスや独特な主人公を評価する者もいた。公開以降、本作はベールのアイコニックな演技のおかげで熱烈なファンを惹きつけ続けている」と評されていた。 Lionsgateによる『アメリカン・サイコ』の新バージョンは、Frenesy Filmsが製作、サム・プレスマンが製作総指揮を担当する。現在は初期段階にあるため、キャストや公開日の発表まで、まだしばらくかかるだろう。
Kat Bailey