RMN編集長の新譜レビュー【ブラサン/キノコホテル/Thank You Scientist】
「THE PAGE」に北海道の地域ニュースを寄稿している筆者ですが、もとはといえば札幌発信の音楽WEBマガジンを主宰しています。そこで月に1回、おすすめの新譜のレビューをお送りしていきます。今回は邦楽2作品・洋楽1作品を紹介します。(橋場了吾/REAL MUSIC NAKED)
メジャー2作目にふさわしいシンプルでキャッチーな『Maybe』
まずご紹介するのが、Brian the Sunのメジャー第2弾シングル『Maybe』です。 Brain the Sunは2007年に大阪で結成された4人組ロックバンド。翌2008年に開催されたアマチュアミュージシャンの祭典「閃光ライオット」では全国大会にも出場した実力派です。その後インディーズでの活動を挟んで、今年6月にシングル『HEROES』でメジャーデビュー、そして早くも2ndシングルがリリースされます。 Brian the Sunの特徴といえば、ちょっと癖のあるサウンドメイキングとキャッチーなメロディの融合です。メジャーという大海を航海するにあたり、その癖を少しばかり調整し、より聴きやすくなったのが『Maybe』です。 メンバー自身も「今までの楽曲と比較すると“隙間”が多い曲なので、簡単そうに聞こえて演奏するのはすごく難しい曲です」と話しています。洋楽エッセンスをふんだんに取り入れたアレンジも聴き所です。
『マリアンヌの革命』で解き放たれた鬼才・マリアンヌ東雲様の才能
次にご紹介するのは、7月27日リリースのキノコホテルの2年2か月ぶりのアルバム『マリアンヌの革命』です。 キノコホテルは作詞・作曲・歌・電子オルガンを担当している支配人・マリアンヌ東雲様が中心となった4人組ガールズロックバンド。『マリアンヌの革命』は2年2か月ぶりのアルバムということもあり、全10曲、個性的な楽曲が粒揃いです。 キノコホテルのアルバムタイトルは『マリアンヌの●●(熟語)』というスタイルが定例化していますが、今回は『マリアンヌの革命』というこれまでにない壮大なイメージのタイトルがつけられています。これは「内省的に制作していても、ここで表に出たい、勝負に出たいという気持ちがタイトルに現れた」とのこと。 確かにこれまでにないバラエティに富んだ楽曲がたくさん収録されており、新たなファン層を獲得するであろう仕上がりになっています。