予算は「韓国版の4分の1」でも「スカイキャッスル」がV字回復のワケ 意地悪な「松下奈緒」不気味な「小雪」の対決も見どころに…
繰り返された悲劇
第8話はカギを握る登場人物が死亡するという悲劇が繰り返された。スカイキャッスルで開催された誕生会の最中、山田未久(田牧そら)がベランダから落下。意識不明の重体となり帝都病院に救急搬送されたが、浅見紗英(松下)の夫の医師・英世(田辺誠一)は厚生労働大臣政務官の幼き息子のオペを優先。後回しにされた未久は絶命する。 浅見家に居候として入り込んだ未久は、英世が以前交際していた女性との間に生まれた実子だった。それを後で知った英世は錯乱し、浅見家は崩壊寸前。警察に犯行を疑われた紗英の長女・瑠璃(新井美羽)は、母親の紗英の言うことを聞かず、合格率100%を誇る敏腕受験コーディネーター・九条彩香(小雪)に助けを求めるが…。 「母親同士のマウント合戦、出生の秘密、出世と見栄、謎を呼ぶ殺人事件など、韓国ドラマのあるあるエッセンスをコンパクトに取り込んでいるため、重厚なオリジナルよりかなりスッキリしたドラマになっていますね。特に意地悪な松下奈緒が絶妙な味わいを醸し出していて木村文乃、比嘉愛未、高橋メアリージュンとの掛け合いも、無理なく受け止められます。 何といっても性急な松下、不気味な小雪、そして受験生を演じる子役たちの“顔芸”が視聴者からうけているようです。最終回は小雪演じる九条と紗英の最終決戦が最大の見どころとなりますが、家庭崩壊を画策してきた九条が闇に落ちた理由をどう説得力をもって描くかが勝負どころでしょう」(同) 同ドラマは日本での放送後にAmazon Prime Videoなどで世界140以上の国と地域で配信が予定されているという。韓国ヒット作の日本版として、関心を集めることはできるだろうか。同ドラマ関係者がこう話す。 「テレ朝のリメイクは韓国オリジナルのキャストの容貌にかなり寄せているので、オリジナルを見た視聴者からは興味を持たれそうです。中でもそっくりなのは田辺誠一演じる脳神経外科医の浅見英世です。メガネをかけた顔は韓国版に出演したチョン・ジュノと瓜二つ。知らなかったとはいえ、実の娘を見殺しにしてしまった罪を悔いてトレードマークのひげをそり落としますが、田辺はどうするのか。こちらも必見ですよ」 ドロドロの愛憎劇が極まる最終回。仕上がりによっては世界でも存在感を示すことができそうだ。
デイリー新潮編集部
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