8月の空港定時出発率、羽田20位圏外に 伊丹が唯一ランクイン=英Cirium調査
英国のデータ分析会社「シリウム(Cirium)」が公表した、2024年8月の空港別の定時出発率によると、発着規模が最も大きい「グローバル」部門でメキシコシティ国際空港がトップとなった。トップ20が続いていた羽田空港は、5カ月ぶりに圏外となった。ほかの日本勢も各部門でトップ20入りを逃し、伊丹空港が唯一の20位圏内となった。 空港別のデータでは、定期便の提供座席数が多い順に「ラージ(大規模)」「ミディアム(中規模)」「スモール」と分類。定刻に対して15分未満の遅延を「定時出発」と定義している。各空港とも予定されていた便に対し、月間の実運航の発着データが80%以上取得できたものを対象とする。また大規模部門のうちアジアや欧州、北米など3地域以上に運航する空港を、発着規模が最も大きい「グローバル」部門とした。 ◆グローバル空港 発着規模が最も大きな「グローバル」部門では、メキシコシティ国際空港が首位を獲得。定時出発率は84.33%、運航便数は2万6258便、運航路線数は98路線、遅延便のみを対象とした平均の遅延時間は55分だった。 定時出発率の2位はリヤド(サウジアラビア)のキング・ハーリド国際空港で83.11%、3位はサンパウロ(ブラジル)のグアルーリョス国際空港で83.00%だった。 日本勢は上位20空港にランクインしなかった。羽田は2022年2月から10月まで9カ月連続トップだったが、11月に首位から陥落した。2023年1月は首位で3カ月ぶりに1位を奪還したものの、2月以降は首位を逃している。 ◆大規模空港 大規模空港の「ラージ」部門は、米ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港が首位を獲得。定時出発率は87.20%、平均遅延時間は64分だった。日本勢はトップ20にランクインしなかった。 ◆中規模空港 中規模空港の「ミディアム」部門では、パナマシティ(パナマ)のトクメン国際空港が首位を獲得。定時出発率は92.68%、平均遅延時間は60分だった。日本勢は上位20位に1空港のみで、伊丹空港が15位(78.62%)となった。 ◆小規模空港 小規模空港の「スモール」部門では、グアヤキル(エクアドル)のオルメド・ホセ・ホアキン国際空港が首位を獲得。定時出発率は90.83%、平均遅延時間は71分だった。日本勢はトップ20にランクインしなかった。
Yusuke KOHASE