金子佳樹デビューから3連続KO勝利 祖父・繁治さんは戦後初の東洋王者
◆プロボクシング ▽東日本新人王予選ウエルター級(66・6キロ以下)4回戦 〇金子佳樹(TKO2回2分40秒)近内拓也●(1日、東京・後楽園ホール) 戦後初の東洋(現東洋太平洋)王者となった初代金子ジム会長の金子繁治さんの孫、金子佳樹(金子)が新人王戦の初戦に臨んだ。近内拓也(世田谷オークラ)相手に2回TKO勝ちでデビューから3連続KO勝利を飾った。2回に左右のフックの連打から最後は右ストレートで近内がダウン。レフェリーが試合を止めた。「KOじゃなくていいと思っていたけれど、どこかで倒したいと大振りになってしまった。(100点満点で)10点」と反省ばかりが口をついたが、しっかりと結果を残した。 戦績は25歳の金子が3勝(3KO)、35歳の近内が1勝2敗。 金子の祖父・繁治さんは「魅惑のハードパンチャー」の異名を取り、22歳だった1953年12月にフェザー級(57・1キロ以下)王者ラリー・バターン(フィリピン)をKOで破り、東洋王者となった。55、56年には国内の最優秀選手賞を受賞した名選手だった。 ハードパンチャーの血を受け継ぐ金子は昨年3月にプロテストに合格。11月にイニヤン・カナン(ハッピーボックス)相手に1回47秒TKO勝ちの衝撃デビューを飾った。今年3月の福永啄巳(青木)にも1回2分12秒TKO勝ち。この日も倒しきって3戦連続KO勝利となり、伯父で繁治さんの息子である金子健太郎会長は「天国のじいちゃんも喜んでいると思う」と感慨深げだ。 父で健太郎会長の弟である賢司トレーナーは相手に打たれて左目を少し腫らした息子を見つめながら、「相手も強かった。いい勉強になったのでは」とさらなる成長を期待した。 将来の夢は祖父と同じ「チャンピオンになること」とキッパリ宣言した金子。手始めに東日本新人王の座を目指す。
報知新聞社