印与党勝利なら防衛・インフラ株が上昇へ=モティラル・オスワル
Bharath Rajeswaran [ベンガルール 27日 ロイター] - インドのモディ首相が下院総選挙に勝利し、3期目の政権を担うことになれば、防衛やインフラ、鉄道、資本財といったセクターの株価が押し上げられる――。インドの金融機関モティラル・オスワル・フィナンシャル・サービシズのラームデオ・アグラワル会長兼共同創業者はこうした見通しを示した。 アグラワル氏は25日に「これらは政府が重点的に資金をつぎ込んできた分野だ。与党が政権を維持する確率が高く、そうなれば以前よりずっと活発に投資するだろう。向こう5年で、政府からの大きな動きが期待され、これらのセクターがてこ入れされる」と述べた。 総選挙は6月1日に最後となる7回目の投票が行われ、4日に一斉開票される予定。各種世論調査によると、与党インド人民党(BJP)の勝利はほぼ確実と予想される。 これまでの2期10年で、老朽化したインフラの整備と、防衛産業を含めた国内製造業の振興を重視してきたモディ政権は、来年度中に過去最大規模となる1330億ドルのインフラ投資を新たに実行すると公約。過去1年で防衛やインフラ、資本財の大手企業株の上昇率は64―480%と、代表的指数のニフティ50の25%を大きく上回っている。 ただアグラワル氏は、いかなる理由であっても国民の与党に対する信認が不明確な結果となれば、政策継続への期待感が非常に高いだけに、株価の調整はかなり急激になると警告した。 また同氏は、総選挙後に組まれる予算で、キャピタルゲイン課税体系が変更される場合も、株価に打撃となりかねないと指摘。「キャピタルゲイン課税修正問題が検討対象になっているのは明らかで、政府はそれを否定していない。これは大きな不透明要素だ」と述べた。