鈴鹿央士×松本穂香が明かす、役作りへのこだわり 月9共演で挑んだ普遍的なテーマ
鈴鹿央士&松本穂香が明かす、“ビジュアル”から徹底した役作り
●松本穂香「ビジュアル面の細かい部分も大事にしていきたい」 ーー本作は“昭和時期”が舞台になっていますが、時代設定による演出の観点で感じた面白みなどはありますか? 松本:衣装もかわいいですよね。(鈴鹿のスーツを指差し)これも全部作ったんですか? 鈴鹿:スーツの形も現代のと昭和初期のとでは形が違ったりするので、僕のスーツも生地から縫ってもらっています。お洋服が入ってくる、“レトロ”がキーワードにある時代でもあるので、衣装からもそういう時代背景のこだわりが感じられます。 松本:私が着ている着物も当時のもので、昭和レトロモダンっぽさがあって、すごくかわいいです。原作も昭和初期の設定でありながらも、話し方は「〇〇じゃん」みたいな、現代っぽい自由さがある作品なので、そこもすごく好きです。 鈴鹿:時代的に携帯とかは出てきませんが、その分、文字だったり、直接会って話したりと「人とのつながり」についても考えさせられますよね。鹿乃子は嘘が聞こえるという能力を持っていますが、その上で相手を信じる、という今の時代にも通じる「人と人の関わりの大切さ」という普遍的なテーマを持った作品だなと感じています。 ーー原作を実写ドラマに落とし込むにあたって、髪型や、見た目でこだわった部分があれば教えてください。 松本:髪型は原作に似せています。昔は眼鏡の鼻当てがなかったりしたので、眼鏡はまだ試行錯誤中ですが……。そういう鼻当てをつけるかつけないかだったり、ビジュアル面の細かい部分も大事にしていきたいなと思っています。私自身ができることとしては、髪型くらいなんですけど。 鈴鹿:僕は基本スーツなのですが、採寸した時に「細いからもうちょっと筋肉をつけてください」と言われて、トレーニングをしています。あと僕は貧乏な役なので、シャツの生地も真っ白じゃなくて、ちょっとくすんだ色にしてみたり、スーツのジャケットのボタンのつけ方も工夫しています。当時は、イギリスの王室の人たちが太ってて苦しいから1個開けてて、庶民の人たちが、偉い人が1個開けてるなら僕たちも開けなきゃって言って開けたのが、みんなに広まって、それがルールみたいになってるらしくて。 ーー特に楽しみにしているシーンがあれば教えてください。 松本:やっぱり第1話の出会って間もないときの、2人の話が噛み合わない面白さですかね(笑)。すごくマイペースな先生なので、鹿乃子が翻弄されるみたいな。はじまりの場面から面白いので、そのシーンがどうなるのか楽しみです。 鈴鹿:確かに。あとは、個人的にセットもすごいなと感じました。本当に車も走れる街並みを作ってて、そこで撮影するのも楽しみですね。 松本:ロケで山の中で撮影するシーンがあるのですが、そこでのアクション的なこともあるだろうし、そこで私が先生に結構大きな告白をしたりするので、ロケのシーンも見どころがたくさんあります。 鈴鹿:監督とも話していたのですが、左右馬がビシッと本気になる場所って意外とあんまりなくて。そんな中で、第1話は数少ないビシッと決めるシーンがあるので楽しみにしていただけると嬉しいです。
佐藤アーシャマリア