王者・キプチョゲ（左）とともに会見に臨んだ鈴木健吾

◇東京マラソン2024（3月3日／東京・東京都庁～東京駅前） アボット・ワールドマラソンメジャーズの一つで、JMCシリーズGS、パリ五輪代表選考会マラソングランドチャピオンシップ（MGC）ファイナルチャレンジ（男子）の東京マラソンが3月3日に行われる。 キプチョゲ「素晴らしいレースになる」ハッサン「コースレコードを狙う」世界トップランナーが集結／東京マラソン 大会前々日の3月1日、都内でプレスカンファレンスが開かれ招待選手が登壇。その後は報道陣の取材に対応した。 男子マラソンのパリ五輪代表は残す1枠。今大会が最後のチャンスで、設定記録2時間5分50秒をクリアした最上位が代表に内定するが、切る選手が現われなければMGC3位の大迫傑（Nike）が代表に。正真正銘、最後のチャンスとなる。 マラソン日本記録保持者（2時間4分56秒）を持つ鈴木健吾（富士通）は「東京五輪で代表になれなくて、4年間、代表になるためにやってきたつもり。いろいろな思いを持って悔いなく走りたい」と語る。 21年に日本記録を樹立し、2年前のこの大会では2時間5分28秒をマークしているだけに、東京マラソンに「悪いイメージはありません。出せないタイムではない」と言う。 22年のオレゴン世界選手権を体調不良で欠場してからは、ケガなどもあり本来の走りがなかなかできずに苦しんだ。昨年のMGCは途中棄権に終わっている。だが、「そこから立て直して、ケガなく練習をやってこられました」と笑顔も垣間見せる。 特に「年明けからはしっかり準備ができた」と言い、「久しぶりのマラソンで不安がないと言えば嘘になりますが、ここまで準備ができたのは大きな一歩。それをレースで思い切って出せれば」と話す。 エリウド・キプチョゲ（ケニア）ら錚々たる顔ぶれが出場するが、「まずは自分の目指す記録と順位を狙いたい」と、2時間5分50秒を切って日本人トップを狙う。「前半の20kmで落ち着いて流れれば、後半しっかり勝負できると思います」。 妻の一山麻緒（資生堂）はすでにパリ五輪代表に内定。「練習の質や普段の生活から、ワンランク、ツーランクも上にいる。すごく刺激になります。一緒に行ければ」と夫婦での五輪を思い描く。 「パリ五輪につながるレースになるように」 ここまでの苦しみ、そして支えてくれた人たちへの感謝を、ラストチャンスのレースにすべてぶつけるつもりだ。 東京マラソンは3月3日、9時10分に都庁前をスタートし、都内を巡って東京駅前でフィニッシュする。大会の様子は日本テレビ系列で朝9時から生中継される。