中国の気球、4機が中間線越え うち3機は台湾本島上空を横断
(台北中央社)国防部(国防省)は3日、中国の気球4機が2日に相次いで台湾海峡の暗黙のライン「中間線」を越えて台湾側の空域に入り、うち3機が台湾本島上空を横断したと発表した。同部の孫立方(そんりつほう)報道官は中央社の取材に、未確認飛行物体の性質や高度、考えられる危険性などを考慮し、適切な対応を取るとした。 気球は1日夜にも2機が中間線を越え、うち1機が台湾本島上空を通過していた。同部によれば、気球を探知したのは、2日午前8時27分、午後2時53分、同3時52分、同6時41分。飛行高度は1万2千~2万4千フィート(約3660~7320メートル)で、いずれも北東に向け飛行していた。それぞれ午前10時48分、午後5時18分、同7時1分、同7時2分に姿を消したという。 孫氏は、国防部は厳密に監視し、適切に対応したと説明。飛行経路をまとめ、分析をすると語った。また台湾の空域に進入した未確認飛行物体について、統合監視手段を用いて綿密に把握し、民間航空機の飛行の安全を確保したとした。 国防部によると、3日午前6時までの24時間に、中国の軍用機延べ9機を探知し、うち2機が中間線を越えたり、その延長線を越えて台湾の北部や南西の防空識別圏(ADIZ)に進入したりした。軍艦延べ4隻も台湾海峡周辺で活動したという。 (游凱翔/編集:齊藤啓介)