なんだか旅行に行きたい…という気分にさせてくれる「本&映画」18選【LiLiCoさんも推薦】|CLASSY.
旅行も帰省も戻ってきた冬!せっかくの時間を本と映画でより濃いものにしませんか?昔、修学旅行で行ったところでも、よく行く旅行先でも新たな発見がある、そんな本と映画を専門家のお二人に選んでいただきました。
<専門家が選ぶ!>旅したくなるBOOKリスト“9選”
\詳細はこちら!/ 『京都の平熱――哲学者の都市案内』(鷲田清一/講談社学術文庫) 「京都生まれ京都育ちの哲学者と一緒に、京都中心部を回る市バス206番に乗って、平熱の街に分け入ってみる京都案内&エッセイ本。観光地で妙に疲れてしまうことがあります。好きで来ているのに勝手な話ですが疲れるものはしょうがない。そんな時、バスはどこか自動的な乗り物で、あそこへ行こうとかここへ行こうという意思がないのが心地いい。そんな心地よさと、京都の街のハレもケも身に染みて感じられるような一冊」
『旅する練習』(乗代雄介/講談社) 「中学入学を前にしたサッカー少女と小説家の叔父が、徒歩で我孫子~鹿島を旅する物語。少女はボールを蹴りながら、叔父は目にする風景を書きながら、ひたすらに歩いていく。二人にはルールがあり“歩く、書く、蹴る”、この習慣を維持すること。非日常の中で小さな日常を作りながら旅をすると、世界とちゃんとつながれる気がする。小説家の何げない風景の描写が美しい一冊」
『パリ南西東北』(ブレーズ・サンドラール/月曜社) 「パリ市庁舎前のキスの写真で知られるフォトグラファー、ロベール・ドアノー。彼の2番目の写真集の序文として書かれたのがこの本。詩人の目で捉えるパリ郊外はモノクロ写真の影よりも暗い。まるで世界を憎んでいるような文章に少し戸惑う。それなのに時折、街の人への親しげな眼差しを感じる。旅先でその土地と馴染めないような気がしたらこの詩人のように、目の前の人と向き合ってみたい。独自の価値観が広がるルポルタージュです」
『首里の馬』(高山羽根子/新潮文庫) 「旅先で最初に嬉しく思うのは、電車でも飛行機でも降りた時にすぐ分かるほど“空気が違う”ということ。この本は沖縄を舞台にしたSF小説。最初のページですぐに感じられる沖縄の空気。頻繁に訪れる台風と、それが形づくる低くて平たい形の家々の景色。物語のはじまりにはいつも、違う空気の中に飛び込んでいくような感覚があり、この本でも旅に出たいという気持ちを強く掻き立てられるはず。沖縄の空気を吸いに行こう!」