<高校野球>広陵、6年ぶりの春つかむ 昨秋中国大会V 13試合で打点は90
兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3月23日に開幕する第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が25日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールであり、広陵の6年ぶり24回目の出場が決まった。優勝した昨秋の中国大会での戦いぶりが評価された。組み合わせ抽選会は3月15日にある。 【おめでとう 出場32校の一覧はこちら】 いずれも優勝した秋季広島県大会と中国大会など公式戦13試合のチーム打点は90で、打率は3割3分8厘。守備でリズムを作り、攻撃につなげるスタイルで手堅く勝利を重ねた。 打線を引っ張るのは4番の中村楓大選手(2年)。チャンスに強く、13試合で14打点を挙げた。1年生で打率3割6分4厘の3番・宗山塁選手や、昨夏の甲子園にも出場し、下位ながら13打点を挙げた藤井孝太選手(2年)らも控える。ヒットエンドランやバスターなど機動力や小技を絡めた粘り強い攻撃も持ち味だ。 投手陣はエースの右腕・河野佳投手(2年)を中心に、いずれも左腕・石原勇輝投手(同)、森勝哉投手(同)ら異なるタイプがそろい、層が厚い。河野投手は140キロ台後半の直球を武器に、13試合に登板して1試合を完封。石原投手は切れの良い変化球が持ち味で、中国大会では好リリーフを見せた。 30年近く野球部を率いて広陵を強豪校に育てた中井哲之監督は「昨年11月の明治神宮大会では初戦で星稜にコールド負けし、選手たちは危機感を持っている。3月にベストの状態に持っていけるよう、打撃、守備力ともに底上げを図り、メンタル面も鍛えたい」と話している。【隈元悠太】 ◇阪神・金本前監督ら輩出 1896年に設立された私立高校。元々は男子校だったが、1998年に男女共学に移行。「質実剛健」を校訓に掲げ、地域や国際社会に貢献する人材の育成を目指す。情報通信技術を活用した教育や国際交流に力を入れ、ニュージーランドへの留学制度もある。 野球部は11年に創部。甲子園は春夏通算46回出場の常連で、春は3回全国制覇した。部員は130人。プロ選手も多く輩出し、OBには阪神の金本知憲前監督のほか、野村祐輔(広島)、小林誠司(巨人)、中村奨成(広島)各選手らがいる。柔道部やボクシング部などの活動も盛ん。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、全31試合を無料でライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)。また、「スポーツナビ」(https://sports.yahoo.co.jp)でも展開します。