阿里山鉄道、リニューアル車両「栩悦号」お披露目 開業111周年祝う/台湾
(嘉義中央社)農業部(農業省)林業・自然保育署阿里山林業鉄路・文化資産管理処は25日、同鉄道の開業111周年を祝い、改修工事を終えた北門駅(嘉義市)で、旧型車両を改装した「栩悦号 Vivid Express」をお披露目した。駅には多くの鉄道ファンが詰めかけ、車両にカメラを向けたり、乗車体験をしたりして楽しむ姿が見られた。 同鉄道は日本統治時代、木材の運搬のために建設され、1912(大正元)年12月に開通した。度重なる台風被害などによって、本線は現在、嘉義―十字路(嘉義県阿里山郷)間のみの運行となっている。北門駅の改修工事は今年5月から行われていた。 栩悅号は生態をテーマにデザイン。阿里山でよく見られる台湾固有種の鳥、アリサンヒタキから着想を得て、外観に雄鳥の羽の紺碧色と首周りの橙色を、内装には雌鳥の羽の淡い黄色を取り入れた。また、車両にはボックス席や展望席を配置。展望席には回転椅子を導入し、好みの角度で景色を楽しめるよう工夫を凝らした。来年4月に営業運転を開始する予定。 林業・自然保育署の林華慶署長は、「栩悅号」や来年導入予定のヒノキ製新型客車「福森号」によって乗車経験を向上させ、同鉄道の全線復旧時にはソフト・ハード面共に国際水準とすることで、海外からの観光客をより多く呼び込みたい考えを示した。 (蔡智明/編集:名切千絵)