『Unknown 9: Awakening』先行レビュー。憑依、隠れ身、念視などの超能力が使えるステルスアクションアドベンチャーは、自分だけの攻略方法を見つけるのが楽しい
バンダイナムコエンターテインメントより、2024年10月18日に、ダウンロード専売で発売されるプレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)用ソフト『Unknown 9: Awakening』(アンノウン9:アウェイクニング)。今回は、PS5版の先行レビューをお届けする。 【記事の画像(21枚)を見る】 モントリオールのスタジオReflector Entertainmentのデビュー作でもある本作は、3人称視点のステルスアクションアドベンチャー。主人公のハルーナは、現実世界と異なる平行次元“フォールド”に入る能力を持つ“クエスター(探究者)”で、フォールドの力で人類の歴史を変えようとする“アセンダント”という組織に狙われながら世界中を冒険する。 敵に憑依して同士討ち。多彩な超能力“アンブリック能力”が登場 今回の試遊では、プロローグから4年後にあたる1912年、インド北部のチャミリからスタート。冒頭の酒場でアセンダントのメンバーふたりと出くわすシーンで、いきなり超能力“アンブリック能力”の一部である“憑依”を体験できた。 アンブリック能力とは主人公ハルーナが持つ超能力で、相手の体を乗っ取り自在に操れる“憑依”のほか、自信が敵から見えなくなる”隠れ身”、障害物越しに敵の姿やギミックの場所などが見えるようになる”念視”などが使える。 憑依中は、憑依した相手の持っている武器や力をそのまま利用した攻撃ができ、R2ボタンで弱アンブリック攻撃、R2ボタン長押しで強アンブリック攻撃をくり出せる。 おもしろいのは、敵が複数いる場合は同士討ちさせたり、爆発物を攻撃させて自爆させたりするなど、シチュエーションに合わせてさまざまな活用ができるところ。 ゲームを進めていくと、連続で最大3回まで憑依が発動できるようになる。敵から敵に憑依していけば、パズルゲームの連鎖のような感覚で、どんどん敵を倒していくことが可能だ。 憑依はいつでもできるわけではなく、使用後は敵を倒すなどして画面左下の水色のアイコンを点灯させる必要がある。とくに後述する“隠れ身”を使って敵の背後から近づき“テイクダウン”で倒せば、効率よく憑依が再使用可能。 序盤はテイクダウンと憑依を交互に使い、1体ずつ敵を撃破してしていくのがおすすめだ。 酒場のシーンに話を戻すと、ひとりを憑依で同士討ちして倒した後は、残ったひとりをR1ボタンの弱攻撃とR2ボタン長押しの強攻撃で撃破した。この時点では〇ボタンの回避で敵の攻撃を対処したが、物語が進むと“シールド”のアンブリック能力を覚え、攻撃をガードできるようになる。 ほかには、L2ボタンで敵を遠くに押しやる“押しのけ”と、L2ボタン長押しで発動する“引き寄せ”のアンブリック能力も使用可能。 押しのけは、敵を高所から落としたり爆発物にぶつけたりして、攻撃手段として重宝した。引き寄せは、敵を自身に引き寄せられるので、そのまま攻撃につなげやすい。 体力が低下した場合は、方向キーの右で回復できる。回復する際は、いわゆるMPにあたる“アム(アンブリック・エネルギー)”を消費する仕組みだ。 ガンガン敵を倒すのではなく、しっかり隠れて進むステルスアクション ステージでは、要所要所で敵が徒党を組んで待ち受けているが、敵に見つかってもそこまで心配する必要はない。 ステルスアクションの多くは、敵に見つかると仕切り直すまで時間を要することが多いが、本作では隠れ身のアンブリック能力を使い、発見された状態であっても即座に姿を消すことができる。 うっかり敵に見つかってしまうことが多い筆者だが、発見されてもすぐさま姿を消せて、そのまま視界外に移動するだけでリカバリーできるこのシステムには助けられた。 ただし、隠れ身の発動中はアムを消費し続けるので効果時間は短い。発動後は近くの草むらなどに身を隠すか、敵の後ろに回ってテイクダウンを狙うなど、効果が切れる前につぎの行動に移る必要がある。 アムの残量しだいでは隠れ身が即解除されてしまうこともある。そんなときは憑依で切り抜けるか、敵がこちらを見失うまで距離を取るのがおすすめだ。 また、隠れ身してすぐに草むらなどに隠れても、敵が隣接すると発見されてしまう。つねに周囲の地形やオブジェクトの位置を把握しつつ立ち回ろう。 本作ではマップが表示されないので、うっそうとしたジャングルや洞窟など薄暗いステージを探索する際は迷うことがある。そんなときは“念視”のアンブリック能力が役立つ。 念視を使うと範囲内の敵のシルエットが浮かび上がり、行動範囲が明確となるだけでなく、物陰にいる敵も簡単に感知することができた。 さらに念視中は、警報機などのトラップや操作盤の位置も映し出される。登れるツタや開閉可能な扉も判別しやすくなるので、まずは念視で周囲の状況と進行ルートを確認していくといいだろう。 ステルスアクションでは、敵の注意を引く要素も欠かせない。“波紋”というアンブリック能力を使えば、アムを消費して任意の場所に波紋を放って音を発生させ、敵をおびき寄せられる。 注意を引きつつ背後に回ってテイクダウン、爆発物付近に誘導してプッシュで爆破など、波紋を使う場面は多かった。ただし、あまり連発すると怪しまれるため、ここぞというときに使っていくといい。 スキル習得で戦闘能力かステルスのどちらかを重視するなど、好みのカスタマイズが可能 プレイを進めていくとスキルの習得に必要となる“トークン”が入手できる。スキルはアンブリック能力、ステルス、戦闘の3項目に分かれており、以下のような効果が得られた。 アンブリック能力:憑依するとアムを吸収、憑依エネルギーゲージの増加など ステルス:念視範囲の延長、隠れ身時間の延長、収集品のハイライトなど 戦闘:2回連続回避、タイミングよく回避すると時間の流れが遅くなる、受け流しなど 筆者は受け流しを習得してみたところ、敵の近接攻撃のほかに銃弾も受け流すことができた。まずはスキルツリーを確認し、プレイスタイルに合いそうなものを優先して覚えていくといいだろう。 また、今回の先行プレイでは、上記の多様なスキルだけでなくアセンダントの幹部、ミラ・サヴィチ戦を体験することができた。 ミラは銃撃、タックル、地雷などの攻撃手段を持つ強敵で、距離を取って戦うのが特徴。ミラに連続で攻撃をすると“バーストアタック”へと派生し、大ダメージを与えられた。 本稿では、あえて攻略法を明記することはしないが、ここまで学んできたスキルで倒すことができる。ぜひ自分なりの倒し方を見つけてほしい。 ステルス要素と手応えのあるバトルをはじめ、世界中の謎に満ちた場所での冒険、収集物の取得なども楽しめる『Unknown 9: Awakening』。リリース後は世界中を冒険し、ハルーナの壮大な物語の結末を見届けるつもりだ。