指導があったと抗議の意を示すコツォイエフ（白）とスラマニゼ（青）。(C)Getty Images

　パリ五輪柔道男子100キロ級の決勝戦が現地8月1日に行なわれ、ゼリム・コツォイエフ（アゼルバイジャン）が金メダルに輝いた。一方で勝負は相手側の指導3つでの反則負けによって明暗が分かれたこともあり、大きな反響を呼んでいる。 【画像】パリ五輪に挑む男子柔道日本代表選手7名を一挙紹介！ 　決勝戦では世界ランク1位のコツォイエフと、準々決勝で日本代表のウルフ・アロンを破った同2位のイリア・スラマニゼ（ジョージア）との対戦であったことから、世界最高の戦いを見られると、多くの柔道ファンの注目を集めていた。 　試合では両者指導2つを受けながらもスラマニゼが技ありを奪うなど優勢に見えた。しかし本戦残り10秒ほどの場面でコツォイエフが技をしかけた際、スラマニゼは道着から手を離し技はかからず。これが偽装攻撃と判断され、3つ目の指導が与えられ、コツォイエフの金メダルが決まった。 　世界最高を決める舞台に似つかわしくない、あまりにあっけない結末に、判定直後には会場から大ブーイングが。スラマニゼも勝利目前での反則負けを受け入れきれず、審判から礼を促されるもなかなか体が動かない様子で、畳を降りた後には悲鳴にも似た絶叫を上げて悔しさを表した。 　この結果には日本のファンからも、 「指導ばっかりの柔道は見てて面白くないなあ」 「もうこれ指導ゲーじゃん」 「これはフランスの観客の気持ち分かる」 との反応がSNS上にあった。 　また、この日行なわれたもう1階級、女子78キロ級の決勝も同じく指導3つの反則負けで決着。この試合後にもSNS上では同様の声が上がった。 構成●THE DIGEST編集部