アルカラスのコーチが愛弟子の全仏制覇に太鼓判!「少なくとも一度は優勝できる。その才能がある」<SMASH>
今季2つ目のテニス四大大会「全仏オープン」(5月26日~6月9日/フランス・パリ/クレーコート)の開幕を間近に控え、男子世界ランク3位のカルロス・アルカラス(スペイン)のコーチを務めるホアン・カルロス・フェレーロ氏(スペイン/元1位/44歳)がイギリスの公共放送『BBC』のインタビューに登場。その中で2019年から指導している愛弟子に向け、「彼は最低でも1度は全仏を優勝できると思う」と期待の言葉を送った。 【PHOTO】史上最年少の1位となった19歳アルカラスの全米オープン2022優勝までの激闘の記録 すでに最高峰のグランドスラム(四大大会)で2度の優勝を経験している20歳のアルカラス。しかし今季はツアーでの決勝進出および優勝はそれぞれ1度だけと思うような結果を残せておらず、3月には世界ランキングでも2位から3位に後退した。 またクレーシーズンに入ってからは前腕の負傷に悩まされ、4月の「モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)と先の「イタリア国際」(ATP1000)を欠場。唯一出場できた母国開催の「マドリード・オープン」(ATP1000)でも準々決勝敗退に終わり、3連覇を逃していた。状態が心配されるアルカラスだが、今のところ全仏には予定通り出場する見込みだ。 なかなか状況が好転しない中でもアルカラスの再起を信じ続けているというフェレーロ氏は、常に成功のビジョンを持ち続ける愛弟子を称賛しつつ、次のように語った。 「私が彼について最も気に入っているのは、常に大きなことを成し遂げようと考えていることだ。史上最高のプレーヤーの1人になるには、そういうことを考える必要があり、他に選択肢はない。(歴代の名選手たちが残した)特定の記録を破ることが非常に難しいことは理解しているが、我々はそれに挑戦するためにここにいて、できる限りのベストを尽くそうと努力している」 アルカラスと言えばとりわけクレーで強さを発揮する印象が強いが、フェレーロ氏は「現状ではカルロスのテニスに最も適したサーフェスはハードコートだと思う。カルロスはクレーで育ってきたが、クレーが彼の良さを引き出すサーフェスだとは思えない」と主張する。 それでも最後には自身が2003年に四大大会初優勝を成し遂げた全仏の舞台で、愛弟子もタイトルを取れるはずだと期待を込めた。「彼はローランギャロス(全仏)で少なくとも1度は優勝すると思う。彼にはそれを達成するための才能がある」 若くして幾多の輝かしい功績を収めているアルカラスなら、全仏初制覇を今年の大会でやってのける可能性も十分にある。次代を担う若きニューヒーローの奮闘を期待したい。 文●中村光佑