繰り返した苦悩と挫折「何かが足りない」 育成5年目…感じ続けた同期エースとの“差”
宮城の投球と自分を重ねることで求める“理想”
野球の見方も変わってきた。「テレビで宮城の投球を見て、自分と置き換えてみるんです。配球を当てるクイズみたいなものなんですが、宮城はどんなピンチでもしっかりと狙ったところに投げ切るんです。自分ならその球で抑えきれるのかと比べています」。来たるべき1軍のマウンドを想定しているのではなく、純粋に宮城の投球と自らのボールを重ねることで理想のピッチングを追い求める。 「点を取られていないところではしっかりと締めているのですが、走者を出す内容や走者を背負ってから無駄な投球が多かったりします。完璧に抑えたという日がないのは、何かが足りないからだと思います。もっと自分に自信を持っていくしかありません」 7日の巨人戦(東京ドーム)で先発登板した東晃平投手が支配下選手登録を掴んだのも、プロ5年目。佐藤も背番号「001」ながら東京ドームへの遠征に同行している。ずっと目標にしてきた1軍登板は目前。結果を出して“育成の星”に続きたい。
北野正樹 / Masaki Kitano