福岡市内の「飲酒運転」中洲地区が最多…5年間の摘発600件分析、忘年会シーズン見据え取り締まり強化
福岡市内で今年9月までの5年間に摘発された飲酒運転について、運転者が酒を飲んだり運転を始めたりした場所を福岡県警博多署が地区別に分析したところ、中洲地区が最多だったことがわかった。忘年会シーズンを見据え、同署は飲酒運転が集中する中洲で大規模な検問を実施するなど取り締まりを強化している。(岡林嵩介) 【写真】元TOKIO山口達也さん、飲酒運転事故加害者が悔悟語る「インストラクター」に
同署中洲特別捜査隊の交通班が、福岡市内で過去5年間に摘発した飲酒運転約600件を分析。運転者の飲酒場所や運転開始地点を地区別にみると、中洲地区が15%、大名地区が10%、天神地区が7%、博多駅周辺が6%だった。同署幹部は中洲地区に集中する理由について「九州一の歓楽街で、公共交通機関が運行を終えた深夜まで営業する店も多く、長時間の飲酒や深酒を招きやすい環境にある」とみる。
「博多警察署です。飲酒検問をしています。息を吹きかけてください」
10月16日夜には、福岡市博多区の博多大橋で、同隊交通班の警官ら約20人が車両を止めてドライバーの呼気を検査。仕事帰りに飲んだサラリーマンら中洲の酔客に対し、厳しく取り締まる姿勢をアピールした。
県警によると、県内の飲酒運転による事故は今年1~9月で72件(前年同期比10件増)で、飲酒運転の摘発件数は1146件(同33件増)と増加傾向にある。同隊の森英和隊長は「飲酒の機会が増える年末に向け、中洲地区で飲酒運転撲滅を目指したい」と話していた。