勤続30年、退職金は「2000万円」くらいになりそうです。税金はいくら引かれますか?
勤続年数30年・退職金2000万円にかかる税金は?
勤続年数30年で退職金が2000万円受け取れる場合、税金はいくらかかるのかシミュレーションしていきましょう。 前章で触れたように、退職金を一時金として受け取る場合は退職所得控除が適用され、退職所得金額は次の式で求めます。 退職所得金額=(収入金額-退職所得控除額)×1/2 ●退職所得控除額 退職所得を求めるには、まず退職所得控除額を計算する必要があります。退職所得控除額は勤続年数によって以下の2つに分かれます。 このケースでは勤続年数が30年なので、「20年超」の計算式を用います。 退職所得控除額=800万円+70万円×(勤続年数30年-20年)=1500万円 退職所得控除額は1500万円と計算できました。これで退職所得金額を求められます。 ●退職所得金額 退職所得金額=(収入金額-退職所得控除額)×1/2 =(2000万円-1500万円)×1/2=250万円 計算式より、退職所得金額は250万円です。この金額に所得税や住民税が課税されます。 所得税、復興特別所得税 上記税額表より、このケースでの税率は10%ということがわかります。 ・所得税=250万円×10%-9万7500円=15万2500円 所得税は15万2500円と計算できました。なお、復興特別所得税は「所得税額×2.1%」で求めます。 ・復興特別所得税=15万2500円×2.1%=3202円 したがって、復興特別所得税は3202円となります。 住民税 住民税は、一般的に課税所得の10%とされているので、以下のように計算できます。 ・住民税=250万円×10%=25万円 ここまでの計算結果から、勤続年数30年で退職金が2000万円受け取れる場合にかかる税金は以下の通りです。 所得税が15万2500円、復興特別所得税が3202円、住民税が25万円で合計40万5702円の税金が引かれます。その結果、手取り額は1959万4298円となります。