60歳ひとり暮らし、正社員を辞め収入4割減。「自分をもてなす」節約の工夫4つ
ESSEonlineが注目する60代のひとり暮らし。ここではYouTubeチャンネル「bonbons」で小さく暮らす方法を発信している60歳のナツさんにインタビュー。ナツさんは56歳で正社員を辞め、今は契約社員をしています。多忙を極めた正社員の頃に比べると収入は4割減りましたが、引き替えに時間と心の余裕を確保。ここでは、無駄なお金を使わないためのコツを教えていただきました。 【写真】TVのないナツさんの自室
1:セールに行かなくなったら、捨てる服も死に金も減った
ナツさんは30代前半で離婚を経験し、今はひとり暮らし。お子さんもいません。 ひとつ目の節約のコツは、セール時に買わないこと。「セールはお店側の戦略」と考えるナツさん。以前から狙っていた服が安くなった場合はセールで買います。でも、お得なものを探しに行くことはありません。 「私の場合はセールやアウトレットで買った服ほど、あまり着ずに捨てていたんです。割引きを目当てに買うときには、色や形などなにかしらの妥協をしてしまいます。そのため、買っても結局着ない、ということが起こりがちでした。むしろ、シーズン初めに定価で買ったコートの方が長く着ているため、コスパがよいです。なにより、自分が気に入って買ったものなので、愛しく感じられます。結果、無駄なものを買わなくなりました」
2:医療費よりも予防費にお金をかけたほうが大幅に安い
健康のキープが最大の節約、と考えるナツさん。医療費よりも予防費の方が、お金がかかりませんでした。 「去年、歯のインプラント治療をしました。これがけっこう高額になってしまって。体のパーツも含め、健康でないと医療費がものすごくかかると痛感しました。予防費にお金をかけたほうが安いので、なるべく栄養のある食材を選んだり、1日7000歩程度の運動を心掛け、通勤時にひと駅歩いたりしています。体調を崩すと、治療に時間もとられますし、大幅な収入ダウンにもつながります」
3:いつもいる場所にテレビがなければ、物欲を刺激されにくい
ナツさんはテレビを見ますが、あえてリビングや書斎には置いていません。その理由のひとつに節約がありました。 「プロが手がけた番組やCM広告は素晴らしいがゆえに、その情報に触れるたびに、心がなびいてしまったり…。テレビがそこにあれば、つけっぱなしにしがちですし、あらゆる欲を刺激され続けてしまうことにもなるので、あえてほかの場所に置いています」
4:シンプルな一品料理に手をかければ、満足度が上がる
1食材だけの一品料理は、節約にはなるものの質素に感じる人もいるかもしれません。しかしナツさんは贅沢な気持ちになる、とまったく逆のとらえ方をしています。 「1つの食材をメインにした1品料理は、旬を感じられるのでとても好きです。料亭などでもよく出てきますよね。ネットで素材の下ごしらえ方法や料理方法などがわかるので、できる範囲で家でマネしています。自分で自分をもてなす料理をつくるのが楽しいんです」 ナツさんの節約術、ぜひ取り入れてみてくださいね。
八木ななみ