〔東京外為〕ドル、157円台後半=低調な米小売売上高で下落(19日午後5時)
19日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米小売売上高の低調を受けて、1ドル=157円台後半に下落した。午後5時現在は、157円74~75銭と前日(午後5時、158円13~14銭)比39銭のドル安・円高。 午前は新規の材料が乏しく、157円70~90銭で小浮動した。朝方公表された4月の日銀金融政策決定会合の議事要旨では、「適時適切に、政策金利を引き上げていくことが必要」などと指摘されていたことがわかったが、ドル円の反応は乏しかった。 午後は引き続き手掛かり材料を欠く中、157円70~80銭台の狭いレンジで推移した。終盤は欧州主要国株価指数の下落を受けたユーロ売り・円買いが波及し、一時157円60銭近辺へ軟化したが、前日の海外市場の安値が意識され、157円70銭台に切り返した。 前日発表された5月の米小売売上高は前月比0.1%増と市場予想(ロイター調査)の0.2%増を下回り、4月は横ばいから0.2%減に下方修正された。これを受け米国市場では長期金利が低下し、ドル円は157円台後半へ水準を切り下げた。 東京市場のドル円は、米市場の休場を控える中、「積極的に売買する必要はない」(外為仲介業者)と指摘され、30銭程度の値幅にとどまった。低調な米小売売上高や日経平均株価の上げ幅縮小などで上値追いに慎重だった一方、「押し目買い意欲は旺盛」(国内銀行)で下値は堅かった。この後の海外時間も米休場で参加者が少なく、「値動きは期待できない」(前出の外為仲介業者)という。 ユーロは対円で上昇、対ドルでは下落。午後5時現在は、1ユーロ=169円36~37銭(前日午後5時、169円57~58銭)、対ドルでは1.0737~0737ドル(同1.0723~0723ドル)。