介護現場の人手不足解消へ 外国人が活躍する施設 福岡
テレQ(TVQ九州放送)
奈木野さんの会社は介護付き有料老人ホームやグループホームを運営しています。こちらでも外国人の労働者を積極的に採用。施設内では多くの外国人労働者が入居者とふれあいながら働いています。 ハーティーマインドなぎの 奈木野大裕さん 「(外国人労働者は)全体で今8人、明るいですし、すごく真面目に働いてくださっているので私たちとしてはすごく助かっている」 外国人労働者の雇用に手応えを感じる奈木野さん。しかし、介護を取り巻く環境は依然として厳しい状況です。こちらは福岡市のアンケートですが、57%の事業者が介護職員が不足していると回答。外国人労働者を雇用している施設は10%にとどまります。雇用のために何が必要かという問いには8割を超える事業者が日本人職員や施設の入居者との意思疎通の向上を挙げています。 8人の外国人が働く先ほどの施設では現場で学ぶことに加え、人材紹介事業を担当するスタッフが毎週、日本語を教える時間を設けています。 「まずは日本語を勉強することが1番の課題なのでそこをサポートしてあげる」 この日、厨房で働いていたリジンさん。今年3月、フィリピンからやってきたばかりです。 リジンさん 「こんにちは」 Q働いてみてどうですか 「やっぱり難しいけど、楽しいです。いろいろな仕事とかやり方を学べる」 Q日本語どう 「やっぱり難しいけど漢字とか楽しいです」 日本に来て数カ月でも受け答えはバッチリです!外国人が活躍する施設もある一方で今、多くの業界で人手不足が続くため、より賃金の高い職種や都市部への転職が 増える懸念もあります。 ハーティーマインドなぎの 奈木野大裕さん 「やはり転職する一番の理由は給料の部分だと思うので、そこに関しては私たちも努力するっていうところであったり、あとは先を見せてあげる。今から1年後、2年後どうやってこう給料があがっていくんだよとか」 環境面のサポートも重要だといいます。 「定着支援としてこの地域を好きになってもらう、そういった取り組みが必要と思い、地域のレストランにいろんな人を紹介してみんなでご飯を食べに行ったりする」 慢性的な人手不足の中で外国人労働者の存在は重要なものになっています。 「外国人の方たちがいない状況はもうすでに全く考えられない。彼らがいるから成り立っている部分は大きい」 一方、別の課題も。「物価高」光熱費や食材価格などの高騰が大きな問題となっています。なかでも食材はここ数年で2倍近くに上がっているといいます。 「(介護業界の)皆さん悩まれているのが食品の高騰。もらっているよりも払っているの方が大きい。そういう現状がもう蔓延しているんじゃないか」 ただ、施設の利用料を上げることも難しいといいます。 「利用者の方たちからいただく費用をあげることも不可能ではないが、例えば生活保護の方がいらっしゃったりとかする。今のところは上げずに頑張っているような現状」 今は、地元の農家に依頼し、野菜や果物を以前より安く仕入れることができているそうです。物価高が長引く今、介護施設にも重い負担がかかっています。
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