22時間の重度訪問介護を命令 ALS患者巡り松戸市に
筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の男性患者(62)が、障害者総合支援法に基づく重度訪問介護を1日当たり24時間態勢で給付するよう居住地の千葉県松戸市に求めた訴訟の判決が31日、千葉地裁であった。岡山忠広裁判長は請求を一部認め、支給時間を1日約22時間とするよう市に命じた。 岡山裁判長は判決理由で、原告男性の状況に照らせば「基本的に1日24時間に相当する重度訪問介護が認められるべきだ」としたものの、男性が受けている別の公的サービスとの調整は必要と指摘。介護保険や医療保険に基づいてヘルパーや医師が来訪する時間を差し引いた。 重度訪問介護は長時間の介護が必要な重い障害がある人を対象にヘルパーが食事や排せつ、入浴を手伝ったり、たんを吸引したりする福祉サービス。男性は2017年にALSを発症した。症状の進行に伴い、重度訪問介護の給付時間は1日19時間弱まで増えた。介護に携われる家族が病気を患った妻のみで負担が大きいとして、24時間給付を市に申し立てたが認められず、昨年10月に提訴した。
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