神奈川県横浜市港北区綱島「麺場寺井」

「旨くて、安いラーメンが食べたい」。1杯1,000円を超える高級ラーメンも多いが、手軽で・旨くて・さらに安くラーメンが食べられるのなら最高だ。全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター・井手隊長が、旨くて安いアンダー700円のラーメンを紹介する。 【写真】ライスにはカッパ漬けがお決まりだが「麺場寺井」の漬物はこだわりが感じられる 今回は、横浜・綱島の「麺場寺井」だ。

横浜市港北区の綱島エリア。 東急東横線・綱島駅は渋谷駅まで最速で18分、横浜駅まで9分というアクセスの良さで、住みたい街として人気を誇る街だ。特に東急新横浜線が開通し、新綱島駅が開業してからはその人気は上がり続けている。 もともと温泉街で、桃の産地としても知られたが、今は人気の住宅地となっている。 ビルなども建っているが、駅の周りには7つの商店会があり、新旧合わせて約400の店舗が軒を連ね、東急東横線沿線でも有数の規模を誇る商店街となっている。 そんな綱島駅から徒歩1分の好立地。 横浜家系ラーメンのいいお店がある。「麺場寺井」だ。

このお店は2019年創業。店主は家系ラーメンの人気店「武蔵家」日吉店出身。

まず驚くのがその値段だ。 「ラーメン（並）」が700円でしかもライスが無料(2024年4月6日現在)。 駅前の好立地で、しかもこの値段でライス無料までキープしているのには頭が下がる。

骨がボロボロになるまでスープを炊いていて、2本の寸胴で濃度を調整しながらスープを仕上げている。目の前で骨粉を都度漉しながら仕上げていくのが実にそそる。まさに“生きた”スープだ。 具はチャーシュー、ほうれん草、ノリ3枚。麺は中太ストレートの酒井製麺製。

豚骨の濃厚さはバッチリながら、旨味はじんわりとしていて素晴らしい仕上がり。 意外とあるようで他にない味わい。オールド系の豚骨を少し濃くした雰囲気で、とても良い塩梅だ。

ライスにはカッパ漬けがお決まりだが、ここは何と柴漬け。これも珍しい。 豆板醤を乗せてノリを巻いて食べるのが美味しい。 細かなところにこだわりとオリジナリティを感じる名店。ぜひお試しあれ。 家系 麺場寺井 神奈川県横浜市港北区綱島西1-1-5 045-533-0017 ■ 井手隊長 いでたいちょう 全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。東洋経済オンライン、AERA dot.などでの連載のほか、テレビ番組出演・監修、コンテスト審査員、イベントMCなどで活躍中。 自身のインターネット番組、ブログ、Twitter、Facebookなどでも定期的にラーメン情報を発信。ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。