巨人・井上温大、前橋で5年ぶり凱旋登板 家族、高校時代の恩師らの前で快投
(セ・リーグ、巨人-中日、13回戦、3日、前橋)生まれ育った故郷に成長して帰ってきた。巨人・井上温大投手(23)が地元の群馬・前橋で凱旋(がいせん)登板。小学生の頃から高校生までプレーしていたというなじみのある上毛新聞敷島球場のマウンドに、5年ぶりに立った。 【写真】先制5号3ランで14試合連続安打を放った巨人・ヘルナンデス 場内に名前がコールされると、スタンドから地元のヒーローへ拍手と歓声が降り注いだ。一回、いきなり2者連続三振を奪ったものの連打を浴び2死一、二塁。しかし最後は中日・板山に対しカウント2-2から切れのあるスライダーをしっかりと低めに制球して空振り三振。3三振で立ち上がりを無失点で切り抜けた。続く二、三回は140キロ台後半の威力のある直球に変化球を織り交ぜて三者凡退に抑えた。 前橋商高3年夏の県大会決勝、前橋育英戦。左腕は同じマウンドに立ったが、8回途中3失点で降板してチームは敗戦。あと一歩のところで甲子園大会出場を逃し、「勝ちたかったなと毎年夏に思い出す」という因縁の舞台だ。この日は家族、小学校時代のコーチや監督、高校時代の監督などが応援に駆け付けているといい、「一生に一度あるかないかの巡り合わせ」と力を込める。「地元で投げられれば喜んでくれると思うのでずっと投げたいと思っていた。地元の皆さんに成長したなと思われるように」。四回までに6三振を奪う堂々の投球を披露した。(原田優介)