【MLB】ロイヤルズの主将サルバドール・ペレスがロベルト・クレメンテ賞を受賞 球団史上初の受賞者に
現地時間10月28日、MLB機構は今年のロベルト・クレメンテ賞の受賞者にサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)が選ばれたことを発表した。この賞は「卓越した人格、地域社会への貢献、慈善活動、そしてフィールド内外での積極的な貢献を通じて、野球というゲームを最もよく体現している選手」を表彰するものであり、「最も権威のある個人アワード」とも言われる。全30球団のノミネート選手のなかから投票によってロイヤルズの正捕手かつ主将であるペレスが選ばれ、同球団からは初めての選出となった。 熱戦が続くポストシーズンの日程・結果一覧 ロベルト・クレメンテ賞は「メジャーリーガーによる慈善活動を称える」というコンセプトのもと、1971年に「コミッショナー賞」として創設。1972年の大晦日にニカラグア地震の被害者に救援物資を届けようとして飛行機事故で亡くなったロベルト・クレメンテ(元パイレーツ)の功績を称え、1973年に「ロベルト・クレメンテ賞」と改称され、現在に至っている。 ペレスは母国のベネズエラで、毎年冬になると故郷のバレンシアの最も貧しい地域にある2000軒以上の家庭に食料や台所用品を配っている。各家庭を訪問し、薬を必要としている人々のために自ら薬局に出向くこともある。過去10年間で1万以上の家庭に直接影響を与え、切実に必要とされていた支援を提供してきた。 ほかにも子供の手術費用を負担したり、小児病院に毎年1000個以上のおもちゃを寄付したり、車の修理やオフィスの改装など、警察官の支援も行っている。また、コロンビアの財団を支援するために定期的に同国を訪れており、新型コロナウイルスによるシャットダウン期間にも同国への支援を続けていた。故郷のバレンシアでは少年野球チームのオーナーを務め、子供たちが野球を楽しめる環境を提供。これ以外にも子供たちの教育や支援のために、様々な活動を行っている。 これまでにロベルト・クレメンテ賞を受賞した選手は以下の通り。アメリカ野球殿堂入りを果たした20人の名選手も含まれている(★は殿堂入り選手を示す)。 1971年 ウィリー・メイズ★ 1972年 ブルックス・ロビンソン★ 1973年 アル・ケーライン★ 1974年 ウィリー・スタージェル★ 1975年 ルー・ブロック★ 1976年 ピート・ローズ 1977年 ロッド・カルー★ 1978年 グレッグ・ルジンスキー 1979年 アンドレ・ソーントン 1980年 フィル・ニークロ★ 1981年 スティーブ・ガービー 1982年 ケン・シングルトン 1983年 セシル・クーパー 1984年 ロン・ギドリー 1985年 ドン・ベイラー 1986年 ギャリー・マドックス 1987年 リック・サトクリフ 1988年 デール・マーフィー 1989年 ゲーリー・カーター★ 1990年 デーブ・スチュワート 1991年 ハロルド・レイノルズ 1992年 カル・リプケンJr.★ 1993年 バリー・ラーキン★ 1994年 デーブ・ウィンフィールド★ 1995年 オジー・スミス★ 1996年 カービー・パケット★ 1997年 エリック・デービス 1998年 サミー・ソーサ 1999年 トニー・グウィン★ 2000年 アル・ライター 2001年 カート・シリング 2002年 ジム・トーミー★ 2003年 ジェイミー・モイヤー 2004年 エドガー・マルティネス★ 2005年 ジョン・スモルツ★ 2006年 カルロス・デルガド 2007年 クレイグ・ビジオ★ 2008年 アルバート・プホルス 2009年 デレック・ジーター★ 2010年 ティム・ウェイクフィールド 2011年 デービッド・オルティス★ 2012年 クレイトン・カーショウ 2013年 カルロス・ベルトラン 2014年 ポール・コナーコ/ジミー・ロリンズ 2015年 アンドリュー・マカッチェン 2016年 カーティス・グランダーソン 2017年 アンソニー・リゾ 2018年 ヤディアー・モリーナ 2019年 カルロス・カラスコ 2020年 アダム・ウェインライト 2021年 ネルソン・クルーズ 2022年 ジャスティン・ターナー 2023年 アーロン・ジャッジ 2024年 サルバドール・ペレス