引退間近のドクターイエロー“謎多き内部”撮影に成功
まもなく引退を迎えるドクターイエロー。謎多き、その内部にカメラが入りました。 【画像】「新幹線のお医者さん」ドクターイエロー同乗取材 そのお仕事とは?
■ドクターイエロー“謎多き内部”撮影に成功
日本列島を東へ西へ…。神出鬼没の黄色い車体は「見ると幸せになる」と人気を集めています。 ドクターイエロー、その正体は…。線路や架線などを走りながら点検する、人呼んで“新幹線のお医者さん”。本来、客を乗せて走ることはなく、内部はベールに包まれていましたが…。 7両編成のそれぞれに、特別な機器が搭載されているドクターイエロー。1号車は信号や通信のデータが集められる「電気検測室」。例えば、スピードを制御するため、レールに流される信号などに異常がないかを調べています。 先頭車両の顔部分には、通常の新幹線にはない前方監視カメラが付いていて、車内からその映像を確認することができます。 特筆すべきは、モニターに表示されているこの見慣れない縦と横の線。「動揺チャート」と呼ばれ、車両の揺れが手に取るように分かります。 さらに、車両の天井部分には観測ドーム。車内から見てみると、専用の座席からパンタグラフや架線の状況を細かくチェックすることができるのです。 ドクターイエローは「世界一安全」ともいわれる日本の新幹線を長年支えてきました。 ドクターイエローを見に来た人 「幸せいただきました。いつも家から見ていたドクターイエローが見られなくなると思うと寂しくて。とにかく近くで見て写真に残したかった」
■運転士「愛されていますね」
JR東海が所有するドクターイエローは今月、JR西日本のドクターイエローは再来年以降にその役目を終えます。多くの人が見守る中で、運転士は思わずこうこぼしました。 JR東海 東京第一運輸所 関良平主任運転士 「愛されていますね。ありがたい話です」 ドクターイエローに乗って働くのは、運転士と車掌を含めて8人です。 ドクターイエローの検測員 「少ない人数しか乗れないので、誇りをもって仕事しています」 「仕事に携われたこと自体は、すごく幸せなこと」 関主任運転士 「そもそも乗務機会が少ないドクターイエローなので、年に1・2回しか乗る機会がない。私自身もおそらくきょうが最後。ドクターイエローを愛している大勢のお客様と同様に、私も運転台の中から見える外の景色、お客様の様子をしっかり目と心に焼き付けて、一生の思い出にしたい」 ドクターイエロー引退後の点検は、のぞみを始めとしたN700Sの車両に専用装置を搭載して行っていくということです。
テレビ朝日