年末年始を前に”ホタテが価格高騰” 中国の水産物禁輸措置で大ピンチだったホタテ…販売先の多角化でアメリカ29% ベトナムはなんと1000%超の輸出増に
UHB 北海道文化放送
中国が2023年から日本の水産物の輸入を禁止し、特に影響を受けたのがホタテです。 年末年始を前に苦境を脱したかに見え始めましたが、それは価格高騰へとつながるものでした。
北海道が全国で生産量1位を誇るホタテ。道東の標津町の飲食店ではホタテをぜいたくに使った定食が人気です。 「ホタテのしっかりとした甘さが口の中に広がっておいしいです」(沼田海征記者) 今の時期のホタテは味がしまり、甘味が強くなるのが特徴です。
しかし… 「ものすごい高騰しています。今年特に。(値段は)現状を維持していますけど、これからちょっと考えなきゃと思っています」(飲食店 店員) 北海道・標津町の漁港です。 この日は漁船7隻で約38トンのホタテを水揚げ。競りでは高いもので1キロ795円の値がつきました。 例年の2倍ほどの高値だといいます。
「例年に比べたら(水揚げ量が)増えている方ですかね。値段がいいから。(Q:値段が高いという実感は?)あります、あります」(ホタテ漁師)
2023年8月から行われている福島第一原発の処理水海洋放出に反発し、中国が日本の水産物の輸入を禁止しています。 「中国に輸出できなかったかわりにアメリカを中心に海外の需要を開拓。ホタテの輸出の多角化という形で取り組んでいます」(JETRO 西浦克さん) 2024年9月までのホタテの輸出額は19%減の437億円。 中国の輸入禁止の穴を埋め切れてはいないものの、アメリカは29.1%、ベトナムは1327.2%、台湾は30.2%と、各国で増加しています。 円安でホタテの販売先が海外に流れる傾向なども強まり、価格高騰につながっていたのです。 「円安で訪日観光客が日本に来てホタテを食べてその良さにほれ込んで、戻ってからも食べたいという事情もあって多角化の一因になっています」(西浦さん) 年末年始を前にホタテの価格は、今後どうなっていくのでしょうか?
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