おいしそうにパンを食べる子供たち＝大台町茂原の宮川小で

　三重県多気郡大台町で今年4月から中止されていた小中学校の給食のパン提供が9月から再開し、茂原の町立宮川小学校（中道貴子校長、74人）では19日、久しぶりのパンを子供たちが笑みを浮かべて食べた。 　町内のパン食は元々月1回だったが、同町や北牟婁郡紀北町、度会郡大紀町などの配送を担っていた松阪市内のパン製造業者の配送を担う人材不足により、提供が一時ストップ。昨年、正式に配送の取りやめが決定し、昨夏に対象の各町に連絡が届いていたという。新たな納入業者の調整が間に合わない状況が続く中で、同小の栄養教諭の尽力で紀北町の業者が配送する手はずを整えることができた。 　この日の給食メニューはコッペパンにミートグラタン、ツナサラダ、牛乳、イチゴジャムで、同小のランチルームでは午後0時15分から、エプロンにマスク姿の児童たちがテーブルを拭くなどして給食の準備をした。 　配膳が終わり、上級生の号令で一緒に「いただきます」をし、大森正信町長と福岡佳久教育長も子供たちの隣に座って給食を味わった。中には、パンの中にグラタンを詰め込んで口いっぱいに頬張る男子児童も。今後は揚げパンなどの提供も予定し、6年・小掠亘君は「揚げパンが楽しみ」と笑顔を見せた。 　大森町長は「子供たちも喜んでくれてうれしい。良かった」と話した。