頬や口角は下がり、顔の下半分が伸び……“三角形に広がった顔”は卒業顔の“上半身”トレーニング法
「初対面の人となかなか打ち解けられない」「普通にしているつもりなのに、怒っているの? と聞かれる」…など、コミュニケーションに悩みは付き物。その悩みは「顔を動かすことで解消できます」と話すのが、「顔のヨガ」ブームの第一人者である間々田佳子(ままだよしこ)さんです。表情筋を自由自在にコントロールして、コミュニケーションの質をアップするままだよしこメソッドを、『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』よりご紹介します。 【画像】顔の筋肉図。
放置しがちな顔の上半分の筋肉
これまでにも触れたように、人間の顔は約50の表情筋で構成されています。 私たちは体を動かすとき、肩やひじ、股関節など必要な関節を動かして筋肉を伸び縮みさせますが、顔の関節は、あごにある「顎関節」の1カ所のみ。 日本語が口もとだけで発音できる言語であることもあいまって、どうしても力を入れやすいあご周辺の筋肉を使いがちになり、逆に、顔の上半分の筋肉は放置しがちになります。 あごを使って顔の筋肉を横や下方向に引くので、頬や口角は下がり、加齢によっても顔の下半分が伸び……こうして、顔の下半分ががっちりした、三角形に広がった顔になっていってしまうのですね。 コアフェイストレーニングでは、ざっくり言って「上向きに走る筋肉群」をしっかり使えるようにトレーニングしていきます。 逆に、これまで無意識に使いがちだった「横や下向きに走る筋肉群」はできるだけ使わないよう、うまく力を抜けるように練習します。 具体的には頬や目のまわりの筋肉、つまり、顔の上半分をもっとしっかり使うということ。 トレーニングを通して表情筋をコントロールできるようになれば、顔の表現力を高められますし、それこそ、コミュニケーションにおいて絶大な力を発揮する「TPO顔」をつくれるようになるのです。
表情にバリエーションを生む筋肉はどれ?
下の、正面から見た顔の筋肉図をご覧ください。 「眼輪筋」と「口輪筋」はそれぞれ、両目と口をドーナツ状に取り囲んでおり、この3つは生命活動を送るうえで頻繁に使われます。 さまざまな筋肉があるなかで、積極的に使いたい筋肉はまず、顔を上方向へ引き上げる力をもつ「大頬骨筋」と「口角挙筋」。 また、目の閉じ開きをコントロールする「上眼瞼挙筋」と「眼輪筋」、口の締まりをよくする「口輪筋」。滑舌をよくする「舌筋」もコミュニケーション力アップのためには欠かせない、しっかりと動かしたい筋肉です。 これらを適切に使えるようになると、表情にバリエーションが生まれます。 伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割 定価 1,870円(税込) 光文社
間々田佳子