原爆を作るために生まれた町「リッチランド」で生きる人々のドキュメンタリー公開
ドキュメンタリー映画「リッチランド」が7月6日に公開決定。ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。 【画像】人類の業を浮き彫りにするドキュメンタリー「リッチランド」場面写真 本作の舞台はアメリカ・ワシントン州南部にあるリッチランド。同地は、1942年に始まったマンハッタン計画における核燃料生産拠点「ハンフォード・サイト」で働く人々とその家族が生活するために作られた町だ。長崎に投下された原子爆弾「ファットマン」のプルトニウムが精製されたハンフォード・サイトは現在、研究施設群として国立歴史公園に指定されている。 地元高校に所属するフットボールチームのトレードマークは“キノコ雲”と“B29爆撃機”、チーム名は「リッチランド・ボマーズ」である同地。一部の住民は「原爆は戦争の早期終結を促した」と主張するが、「川の魚は食べない」と語る人は核廃棄物による放射能汚染への不安を抱えながら暮らしている。 本作では、町の歴史を誇りに思う人がいる一方で、原爆に関与したことに複雑な思いを抱く人もいるリッチランドを、被爆3世であるアーティスト・川野ゆきよが訪問。監督はアイリーン・ルスティックが務め、アメリカの“核”を担い続けてきた町の知られざる歴史と人類の業を浮き彫りにする。 「リッチランド」は東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次ロードショー。配給はノンデライコが担当する。 (c)2023 KOMSOMOL FILMS LLC