阪神・佐藤輝明、2軍降格即特守289球
阪神・佐藤輝明内野手(25)が15日、出場選手登録を抹消された。前日14日の中日戦(豊橋)で自身の捕球ミスから逆転負けを食らい、岡田彰布監督(66)は即2軍降格を通告。この日、鳴尾浜の2軍練習に合流した背番号8は特守で約50分間、289球のノックを受けた。2軍で汗と泥にまみれて、1軍復帰を目指す。 過ぎたことを悔やんでも仕方ない。もう一度、はい上がる。約50分間、白球を捕球することに集中した佐藤輝は、2軍でしっかり結果を残して1軍復帰することを誓った。 「テーマも何もない。しっかり練習して試合に出て、頑張るだけ。しっかり練習します」 早朝の新幹線で名古屋から帰阪すると、午前9時前に始まった鳴尾浜での2軍全体練習に合流。アップ後、まずは高卒2年目の戸井らと三塁の定位置でノックを受け、その後、打撃練習を行った。 2軍戦には出場せず、昼食をはさんで午後からは田中2軍内野守備走塁コーチと隣接する鳴尾浜臨海野球場に場所を移した。いつも使用している半分ぐらいの大きさの小さなグラブで特守開始。計289本のノックを浴びせた田中コーチは「本人から『基礎からやりたい』と。小さいグラブの方が、より素手で捕れる感覚があるから」と明かした。 前日14日の中日戦で2-1の八回無死二塁、バントで転がった打球を処理した坂本が三塁送球。タイミングはアウトだったが、佐藤輝が捕球できず。ピンチが広がり、そこから逆転負け。岡田監督は佐藤輝の昨年6月以来となる2軍降格を即決した。 ただ、このままへこたれる男ではない。振り返れば、昨年6月25日のDeNA戦(横浜)の敗戦後、不振で2軍落ちを命じられたが、そこから〝変身〟した。7月5日に1軍復帰すると、シーズン終了まで68試合で打率・293、15本塁打、54打点。不振が噓のような活躍でリーグ制覇に大きく貢献した。この2軍落ちが生まれ変わるきっかけになる可能性がある。 ウエスタン・リーグは17日から中日3連戦(ナゴヤ、蒲郡)、21日からくふうハヤテ3連戦(静岡)と敵地での試合が続く。佐藤輝も遠征にフル帯同する予定。守備だけでない。好不調の波が大きい打撃を見直すいい機会だ。和田2軍監督は「こっち(2軍)に来たら若い選手と一緒に汗かいて、泥んこになってね」と期待を寄せた。