「笑点」新レギュラーの立川晴の輔、メンバー抜てきに「驚きました」立川流の回答者は史上初
日本テレビ系演芸番組「笑点」(日曜・後5時半)の新大喜利レギュラーとして、落語家の立川晴の輔が加入することが7日の放送で発表された。晴の輔は“初陣”の大喜利後にレギュラーメンバーらと取材に応じ、意気込みを語った。 新メンバーの晴の輔は、落語立川流の真打ち。立川志の輔の一番弟子で、BS日テレ「笑点 特大号」の「若手大喜利」コーナーでも存在感を発揮してきた。19年には病気療養中だった6代目三遊亭円楽さんの代演として「笑点」でも大喜利に登場したことがある実力者だ。 レギュラー抜てきに、晴の輔は「ただただ驚きました。若手大喜利はやらせていただいていたんですけども、木久扇師匠の席は自分ではないと思っていたので、本当に驚きました」と正直な心境を告白。初の大喜利を振り返り「もう覚えていないですね。なんだかずっと顔が引きつっていたと思うんですけど、気づいたら終わっていたぐらいです」と心ここにあらずといった状態だったようだ。 司会の春風亭昇太は「僕は彼が前座の頃から知っているので、ここに一緒に並んでいるのがとても不思議な気はしているんですけど、昔からハツラツした人だったので、他のメンバーとは違う風を起こしてくれるんじゃないか」と期待。三遊亭好楽は「若手大喜利の司会をよくやっていたのですが、この人(晴の輔)はスベったことがないんですよ。だから、この人は本当に天才だなと思った。やっぱり(メンバーに)選ばれるわけですね」と潜在能力を評価しつつ「私の隣に座ってくれて心強い」と語った。 落語立川流の「笑点」レギュラーは、初代の司会者・立川談志さん(当時は落語協会に所属)以来、実に55年ぶり。大喜利回答者では初となる。江戸落語は現在、落語協会、落語芸術協会、落語立川流(立川流)、五代目円楽一門会と4つの所属団体に分かれているが、晴の輔の加入で4団体すべての噺家(はなしか)がそろうことになった。「立川」の亭号が笑点に戻り「笑点」も新たな転換点を迎える。 前任の木久扇も「彼と話したときに、立川談志の命日と晴の輔が生まれた日(11月21日)が重なっていて、『笑点』のメンバーに選ばれたのは、談志師匠のお導きなのではと言っていて、びっくりした。『笑点』では、私の足跡をたどることはしないで自分の感性で、焦らず、緊張せずに、だんだんと自分の芸風を(全国のお茶の間に)浸透させていって欲しい」と激励のメッセージ。晴の輔は「これから自分なりの個性を出してやっていければと思いますので、ひとつよろしくお願い致します」と決意を語った。 ◆立川 晴の輔(たてかわ・はれのすけ)1972年11月21日、神戸市生まれ。51歳。東京農業大学農学部卒業。97年に立川志の輔に入門し、「志の吉」を名乗る。2003年二ツ目昇進。08年に「東西若手落語家コンペティション」グランドチャンピオン。13年真打ち昇進を機に「晴の輔」に改名。同年よりBS日テレ「笑点 特大号」の若手大喜利レギュラー。
報知新聞社