「え、もう死んだ…!?」ドラクエ史に残る「あっけなかったボス」まさかの弱さにドン引き…
■「ドラクエ」を象徴するボスだけど…?
次に紹介するのは初代『ドラゴンクエスト』以降、さまざまなタイトルに登場する「ゴーレム」だ。スライムなどと同じく、ドラクエシリーズを象徴するモンスターの1体である。 『ドラクエ1』では、実質ボスキャラとして登場。「メルキド」の街の入り口にいる門番のような存在である。このときのゴーレムは攻撃力の高い強敵だったが、「ようせいのふえ」で眠らせるという明確な攻略法が用意されていた。 そんなゴーレムは、『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』にもボスとして登場する。最初に訪れる石板世界「ウッドパルナ地方」で最初に戦うボスが「ゴーレム」で、初代『ドラクエ』のイメージを持っている人は「レベル1桁でゴーレムと戦うの?」と驚いたことだろう。 しかし、実際に戦ってみるとゴーレムは、それほど痛くない通常攻撃を繰り返すだけ。しかもこちらにはNPCの「ハンク」が同行しており、傷ついても「ホイミ」で回復してくれる。 実は、主人公たちは防具なしでも防御だけしていれば、ハンクひとりで勝ててしまう。まだチュートリアルの範疇だったのかもしれないが、かつての強敵ゴーレムのあまりの弱さにガッカリさせられた。
■大物登場を予感させて、まさかの肩透かし…
最後に紹介するのは、やはり『ドラクエ7』に登場したボスモンスターの「バリクナジャ」だ。「残念ボス」と聞いて、コイツを思い浮かべたドラクエファンも多いのではないだろうか。 コスタール地方における事件の黒幕であり、部下モンスターの「ガマデウス」は、「おまんらが考えもつかぬようなごっつい大物」と持ち上げていた。 たしかにバリクナジャのやったことはえげつなく、コスタールの子どもたちを両親の目の前で魔物に変え、人間たちの苦しむ姿を見て楽しむという屈指の外道である。 そのバリクナジャと実際戦ってみると、これがビックリするほど弱い。攻撃パターンは通常攻撃、痛恨の一撃、じひびき、ベホイミの4種類しかなく、後半に戦うボスとしてはあまりにも貧弱だ。 そして後半のボスとしてはあるまじき、完全1回行動。ちなみに「じひびき」を放つ際のモーションが「なわとび」をしているようにしか見えないのも、なんだか切ない。 とどめに、ボスにもかかわらず状態異常の「もうどく」が効いてしまう始末。開発陣もさすがにこれは酷すぎると思ったのか、リメイク版では「もうどく」は効かなくなっていた(逆をいえば強化されたのはここだけ)。 このように悲しみを背負ったボスだったが、それをイジられすぎたせいか、最近では『ドラゴンクエスト モンスターズ』や『ドラゴンクエスト ウォーク』で出番をもらえているので、いつか「残念ボス」の汚名を返上する日が来るのかもしれない。 今回は歴代『ドラクエ』における、弱すぎて残念だったボスを振り返った。あらためて顔ぶれを見ると、弱かったことをネタにされ、なぜかスピンオフ作品に登場しているケースも多い。ゲーム中では弱かったかもしれないが、そのおかげでファンに愛されることになったのだろう。 皆さんがあっけなく倒してしまい、画面の前で「え…もう終わり?」と驚いたボスといえば、どんなボスモンスターを思い浮かべるだろうか。
クロハチ