『Zガンダム』でオールドタイプ最強といわれた「ヤザン・ゲーブル」の愛機(?)3選
ソロでもチームでも戦える男ヤザンの乗機は?
『機動戦士Zガンダム』と『機動戦士ガンダムZZ』に登場した「ヤザン・ゲーブル」は、敵対するエゥーゴのパイロットたちを存分に苦しめました。両作品でのその乗機は、下記の3つです。 【画像】えっ、ヤザンも「ガンダム」パイロットに!? こちらが意外すぎるその後の姿です(10枚) ●ORX-005(CRX-005)ギャプラン ヤザンが初登場時の乗機は「ORX-005(CRX-005) ギャプラン」でした。同機はティターンズが運用する大気圏内超高高度迎撃用可変モビルアーマー(TMA)であり、MA形態ではすべてのスラスターが後方を向くため極めて推力が高い機体です。強烈なGがかかるため一般兵では耐えられないとされ、当初は強化人間用として扱われ、「ロザミア・バダム」が乗り込んでいました。 ヤザンの乗機は一般兵用に開発された後期型であり、Gの問題は解消されています。ただし後期型は全天周囲モニターに欠陥があり、機体下方に死角があるという問題点を抱えていました。これも後に解消されています。 ギャプランは本来MAとしての運用が前提のため、MS時にヤザンは「動きが硬い!」と叫ぶなど問題があると考えていたようです。しかしエースパイロットらしくビームサーベル二刀流を披露するなど、エゥーゴのエースたち相手に互角以上に渡り合いました。 ●RX-139 ハンブラビ ヤザンの代名詞ともいえる機体が、「RX-139 ハンブラビ」でしょう。ティターンズの試作量産型可変モビルスーツ(TMS)で、設計には「パプテマス・シロッコ」が関わっており、開発はゼダンの門(旧ア・バオア・クー)工廠、試作は「ジュピトリス」で行われています。 ムーバブルフレームとマグネットコーティングの採用によって約0.5秒での変形が可能であり、MA形態で高速移動と一撃離脱を行ないつつ、突然、変形してMS形態で近接戦闘を行うなどの変則的な戦闘を可能としました。 ヤザンは単独での戦闘のみならず、部下の「ダンケル」「ラムサス」との連携攻撃を得意としており、「グフ」のヒートロッドの流れを組む電撃ワイヤー「海ヘビ」などの特殊兵装を駆使し、「メタス」や「リック・ディアス」を撃破するなど多くの戦果を挙げます。 ただしハンブラビはMA形態とMS形態を両方、使いこなせなければ真価を発揮できない機体であり、パイロットには高度な技量が求められたため、試作型が少数、生産されたにとどまりました。 ●ゲゼ 『機動戦士ガンダムZZ』でヤザンが乗った「ゲゼ」は、正確にはモビルスーツではなく、ジャンクパーツを寄せ集めて作られた「モビルワーカー」です。ジャンク屋の「ゲモン・バジャック」が、ネオ・ジオン軍に自分を売り込むために製造した機体で、2機存在しています。 グリプス戦役で破壊されたモビルスーツのパーツを大量に使用しているため、高出力ジェネレータやムーバブルフレームが採用され、装甲の一部にはガンダリウム合金も使われており、機体性能の水準は見た目よりはるかに高いといえます。射撃武器は装備しておらず、通常型とクローハンド型を左右2本ずつ、合計4本のアームを持ち、格闘武器としてはステッキを使用しました。一応、遠距離攻撃としては廃材の投擲が可能です。 ヤザンは『ZZ』第8話で2号機に搭乗して出港するアーガマの妨害を試み、「ジュドー・アーシタ」の駆る「Zガンダム」に敗北します。ネオ・ジオンのエンドラ級軽巡洋艦「エンドラ」に激突して機体は失われましたがヤザンは脱出に成功し、その後は地球で一瞬だけ姿を見せたものの消息不明となりました。
早川清一朗