オスプレイ残骸回収 政府「飛行停止」要請 相次ぐ事故で“不安”の声も…
日テレNEWS NNN
30日、アメリカ軍のオスプレイの残骸が回収されました。政府は安全が確認されるまでオスプレイの飛行を停止するようアメリカ側に求めています。配備が予定されている自治体からは不安の声も上がっています。 ◇ 30日、回収されたのはオスプレイの残骸。ばらばらになっていた機体は墜落時の衝撃の強さを物語っていました。 捜索に参加した人(鹿児島・屋久島町 安房港) 「(残骸は)大きいのが3つくらい見えた。大きさは2~3メートルぐらい」 29日午後、鹿児島県の屋久島沖に墜落したアメリカ軍・横田基地所属のオスプレイ。乗組員は8人です。これまでに海上で見つかった男性1人の死亡が確認されていて、残る7人の行方は未だ分かっていません。 また事故の原因についてもアメリカ国防総省は、「現在のところ不明」と発表しています。 30日、アメリカ軍の普天間基地では、海兵隊所属のオスプレイが離陸する様子が見られました。こうした中、政府がアメリカ側にオスプレイの飛行停止を求めたことが明らかに。 松野官房長官(30日午前) 「国内に配備されたオスプレイについて、遭難救助活動を除き安全が確認されてから飛行を行うよう要請した」 また30日の夕方、木原防衛大臣が在日アメリカ軍の司令官と会談。安全が確認されるまで飛行を停止するよう直接、要請しましたが、アメリカ側から「応じる」との明言はなかったということです。 オスプレイはなぜ墜落したのか、専門家は… 元陸上自衛隊陸将 国際大学 山口昇教授 「垂直に近い状態でかなり落ちたというのは残骸を見ても分かります。(プロペラ)どっちかが揚力を失ってる可能性は高いと思います。コントロールできない状態で海面に激突するということになったと」 過去にも起きているオスプレイの事故。2016年にはアメリカ海兵隊所属の機体が不時着して大破していて、今年9月には、新石垣空港に緊急着陸するなど、飛行中の不具合が相次いでいます。 陸上自衛隊のオスプレイの配備が予定されている佐賀県では… 佐賀県民(70代) 「佐賀空港でもこんな事故あったら大変だから、もう少し慎重になっては」 佐賀県民(30代) 「ちょっと不安かな。あまり歓迎はできない」 事故を受けて、市民団体は県と佐賀市に対し、オスプレイ配備の受け入れを撤回するよう求めています。 (11月30日放送『news zero』より)