トランプ氏のグリーンランド領有案、ブリンケン国務長官が不快感…「起こりえない」「時間の浪費」
【ワシントン=淵上隆悠】米国のブリンケン国務長官は8日、訪問先のパリで記者会見し、トランプ次期米大統領がデンマーク領グリーンランドの領有に意欲を示していることについて「良い考えではない」と述べた。「起こり得ないことで、話題にして時間を浪費するべきではない」とも語り、不快感を示した。
ブリンケン氏は「米国は、同盟国を遠ざけるような言動をとるのではなく、緊密に連携することでより強くなれる」とも強調。7日の記者会見でデンマークに軍事・経済的圧力をかける可能性を排除しなかったトランプ氏を暗に批判した。
一方、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は8日の記者会見で、トランプ氏がメキシコ湾を「アメリカ湾」に改称すると主張していることについて「メキシコ湾は国際的に認知された呼称だ」と反発した。トランプ氏が7日、「メキシコは実質的に麻薬カルテルが統治している」と語ったことに対しても「メキシコを統治しているのは国民だ」と反論した。