チベット地震、ダライ・ラマ14世の哀悼に反発…中国外務省「共産党の指導のもと復興できる」
【上海=田村美穂】中国内陸部のチベット自治区で7日朝に発生したマグニチュード(M)6・8の地震で、チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世(89)が哀悼の意を表明したことに、中国当局が反発している。中国はダライ・ラマを「分離主義者」とみなして警戒している。 【写真】シガツェ市ティンリで救援活動に当たる救助隊員
インドに亡命中のダライ・ラマは7日の声明で「深く心を痛めている。一日も早い復興をお祈りする」と表明した。これに対し、中国外務省報道官は8日の記者会見で「共産党の指導のもと、被災者は災害を乗り越え、復興できると信じている。ダライ・ラマの分離主義と政治的意図は十分に認識している」と述べた。
被災地では生存率が急激に低下するとされる「発生から72時間」が迫る中、救助活動が続いている。国営新華社通信によると、死者は126人。余震が続いており、9日午後3時(日本時間9日午後4時)までに1211回観測された。