モンベル・辰野勇会長と古代大和路を歩く|「山辺の道」秋の一日ウォーキング【うるわしき「奈良」へ】
心が解き放たれる山の信仰
檜原神社から大神(おおみわ)神社へ続く幅の狭い山道を歩く。自然が色濃く残る山辺の道の人気スポットである。道は大神神社の境内へと続き、そこには檜皮葺きの屋根を設けた切妻造りの拝殿が厳かに佇んでいた。 ◆15:30 大神神社 大神神社は三輪明神ともいい後方に聳える三輪山を御神体としている。そのためここには本殿がない。拝殿奥の三ツ鳥居を通して三輪山を拝するという古代の信仰形態を今に伝えている。辰野さんはいう。 「日本は歴史的に山を“神の山”として崇めたり、修行の形で精神的なものを鍛えるなど、山信仰が根付いてきました。山で鍛え、山に感謝し拝む。それは僕ら登山をやる人間にも通じるところがあります。自然を感じたとき雑念がオフになり、心が解き放たれます。山辺の道を歩くと、人間も自然の中のひとつの生き物なのだということを改めて感じるはずです」 ◆立ち寄り処|三輪山本 コース外となるが今回は、国道沿いにある享保2年(1717)創業の『三輪山本』に立ち寄ってそうめんを賞味した。手延べ麺を熟成しコシの強さと口当たりのよさが身上。販売所のほか食事処もあり、冷やしそうめん、温かいにゅうめんなどを食べられる。写真は約0.6mmの極細麺「白龍」を使用した「冷やしそうめん」880円。 桜井市箸中880 電話:0744・43・6662 営業時間:本店/10時~17時(4月~8月)~16時30分(9月~翌年3月) 食事処/11時~最終注文15時 定休日:不定 取材・文/松浦裕子 撮影/奥田高文 ※この記事は『サライ』本誌2024年11月号より転載しました。
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