野性的で「ラギッドなルックス」がカッコいい! トヨタ新型「ランドクルーザー250」は“悪路はもちろんオンロードもスゴい”傑作です
高度にモダナイズされた「ランクル70」の後継
このスタイリングが気に入れば“買い”じゃない?……トヨタ新型「ランドクルーザー250」の野性味あふれるラギッドなルックスを見て、筆者(工藤貴宏)はそんな気持ちを抱きました。 【画像】「えっ!…」オンもオフもイケる! これが全方位的な走りを身につけたトヨタ「ランドクルーザー250」です(71枚)
「ランクル250」は実質的に、「ランドクルーザープラド」の後継モデルですが、デザインの方向性は全くの別物です。 「プラド」時代は上級感や豪華さといったラグジュアリーな方向性のデザインでしたが、「ランクル250」は明確に、余計な装飾をそぎ落とした実用本位の道具感へとシフトしています。それが筆者にとっては魅力的なのです。 そもそも「プラド」は、農耕馬のように質実剛健な「ランドクルーザー70」をベースに、快適性を高めた派生モデルという位置づけでした。それがフルモデルチェンジのたびに上級化が進み、気づけば「ランドクルーザー200」などワゴンシリーズの“弟分”的な存在に。 そんな中、「プラド」の後継だけど同じクルマではないとばかりに実施されたネーミング変更(海外市場では引き続き「プラド」を名乗る地域もある)を伴う今回のフルモデルチェンジは、「多くの人々の生活と実用を支えるクルマ」というコンセプトを原点回帰させて実施されました。 なので、「ランクル250」のデザインが、従来の「プラド」の時代のそれとは雰囲気が全く異なっているのも当然なのです。「ランクル250」はある意味、高度にモダナイズされた「ランクル70」の後継といってもいいかのもしれません。 そんな「ランクル250」には、「プラド」時代と比較して車体づくりでも大きな違いがあります。そのひとつが、クルマの骨格となるフレーム。そしてもうひとつがボディサイズです。 「ランクル250」も「ランドクルーザー」の伝統に従ってラダーフレームを採用していますが、これまでの「プラド」はシリーズの頂点たる200シリーズといったワゴン系に比べ、ひと回り小さいタイプのフレームが使われていました。 しかし「ランクル250」は、「ランドクルーザー300」と同じサイズのフレームを採用。すなわち、車体構造においては「ランクル300」と同格になったわけです。 それに伴い、車体の大きさも全長4925mm、全幅1940~1980mmと、「プラド」時代(最終モデルは全長4825mm、全幅1885mm)に比べて著しく成長。これまた「ランクル300」と肩を並べる状況になりました。 こうした車体構造やサイズの変化も、「プラド」から「ランクル250」へとネーミングチェンジをした理由のひとつと考えるのが自然でしょう。 トップに君臨する「ランクル300」と新しい「ランクル250」は、これまであった明確な上下関係がなくなり、キャラクターが大きく異なる横並びに近い関係になったというわけです。そこが「プラド」時代との大きな変化です。 一方、「ランクル300」とは明確に異なる部分もあります。それはパワートレイン。全モデルに6気筒エンジンを搭載する「ランクル300」に対して、「ランクル250」は全モデルが4気筒。さらに排気量もひと回り小さくなっています。 当然、動力性能に関しては、「ランクル300」と差があります。この辺りに「ランクル300」と「ランクル250」の上下関係が見えなくもない……といった感じでしょうか。