ソフトバンク・城島氏 新ポスト「チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)」就任! 近く正式発表
小久保ホークスを支える新ポストが設置される。城島健司球団会長付特別アドバイザー兼シニアコーディネーター(48)が来春に「チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)」に就任することが19日までに分かった。近日中に正式発表される。城島CBOとして小久保裕紀監督(53)との強力タッグでチームの強化、王イズムの継承を進めていく。 日本球界では日本ハムの栗山英樹氏に次いで2人目となるCBOが誕生する。新設ポスト「チーフ・ベースボール・オフィサー」を直訳すれば「最高野球責任者」。パ・リーグ連覇、日本一奪回を目指す25年シーズン前に設置され、城島氏が就任する見込みだ。 城島氏は強肩強打を誇るスーパー捕手としてダイエー、ソフトバンクで活躍。大リーグ挑戦を経て、阪神でもプレーした。12年限りで現役を引退し、20年に「球団会長付特別アドバイザー」として古巣に復帰。24年1月にはフロントと1~4軍の首脳陣とのパイプ役となるコーディネーター職の最高位「シニアコーディネーター(SC)」に就任した。今季は小久保監督との話し合いのもと練習開始前の全体でのウオーミングアップ廃止や「走塁メソッド」を作成して1~4軍で周知徹底させるなど、チーム強化に尽力してきた。 SC職を引き受けたのは、1軍監督に就任した小久保監督を支えるためでもあった。両者は現役時代に王貞治監督のもとダイエーで8年間戦い、チームをパ・リーグの強豪チームに押し上げた。今季開幕前、城島氏は「王さんの影響を色濃く受けた小久保さんが監督となり考えが一致した状況。そうじゃなかったらSCの仕事は受けていないかもしれない」と話していた。 来春からはCBOとして「王イズム」の継承を本格化させる。日本球界で唯一の1~4軍の巨大組織をより強固にするために、三笠杉彦取締役GM(球団統括本部長)や永井智浩編成育成本部長ら幹部とさらに密な連携を図る。チーム編成、選手の育成、コーディネーターの統括など、託されるミッションは多岐にわたる。 城島氏は「20、30年後に王さんのやってきた野球を残すことに魅力を感じていて。小久保さんが監督の間に未来に残す上で近道だと思っている」とかねて思いを口にしていた。小久保監督との強力タッグで世界一のチームづくりを推し進めていく。 《20年ソフトバンク復帰》◇城島 健司(じょうじま・けんじ)1976年(昭51)6月8日生まれ、長崎県出身の48歳。別府大付(現明豊)から94年ドラフト1位でダイエー入団。99年から7年連続ゴールデングラブ賞、2003年パ・リーグMVP。06年からマリナーズ、10年から阪神でプレーし、12年限りで現役引退。国内14年間の通算成績は1323試合で打率・296、244本塁打、808打点。メジャー4年間通算は462試合で打率・268、48本塁打、198打点。20年に球団会長付特別アドバイザーとしてソフトバンクに復帰した。 《日本では日本ハム・栗山氏》◇チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO) 米球界ではヤンキースを4度の世界一に導くなど監督として手腕を発揮したジョー・トーリ氏がMLB機構で14年から20年まで務めた。競技最高責任者としてMLBの運営、ルール改正など多岐にわたる業務をこなした。日本球界では日本ハム・栗山英樹氏が今年の元日付で就任。それぞれの組織において役割などは異なる。