「達成感が糧になった」国家試験の全6類に合格 バドミントンで全国大会出場も 沖縄の定時制高校の18歳、将来の夢は?
沖縄県立中部農林高校定時制農業科4年の山城結真琉さん(18)がこのほど、国家資格の危険物取扱者試験で乙種全1~6類の合格を果たした。入学後、地道に勉強を重ねてきた。「資格を取って得られる達成感が勉強を続ける糧になった」と振り返る。将来の夢は調理師になって自分の店を構えること。「いろいろなことができる、自立した社会人になりたい」とさらに別の資格取得も目指す。(社会部・新垣亮) 【写真】親子そろって合格した平良力也さん(13)と母親の富士乃さん(45) 山城さんは「農業科で学びたい」と同校に進学した。1年の頃に理科の先生に勧められ「スキルアップにつながれば」と資格取得を目指すようになった。 1度だけ6類で不合格となったが、1年時の4類合格を皮切りにその他は全て「一発合格」し、4年に進級する前の2類合格で全種合格を達成した。山城さんは「一つ合格すればまた次の試験日が楽しみになった」と振り返る。 同校定時制の普段の授業は午後9時前に終了し、その後の約1時間が部活動や生徒会活動に充てられる。山城さんはバドミントン部に所属し、県大会を勝ち抜き、全国大会に出場した経験も。 資格取得の勉強は、帰宅し食事や風呂に入った後、就寝前の1時間集中的に行ったという。 卒業後は専門学校に通い、調理師を目指す。いずれは独立して自身の店舗を持ち、観光客をメインに沖縄を楽しんでもらえる料理を提供したいという。「いつかは役に立つと思う」と考え、今後は電気工事士や毒物劇物取扱者の資格取得も視野に入れる。 「もっともっと資格を取っていろんなことができる自立した社会人になりたい」と話す山城さん。「知識を蓄える楽しさを知った。資格を生かし、いつか誰かの手助けができるようになりたい」と力を込める。強い思いを胸に秘め、これからも努力を惜しまない決意でいる。