柴宮小が全国2位 郡山で全日本合唱コンクール
第77回全日本合唱コンクール全国大会の小学生部門は17日、福島県郡山市のけんしん郡山文化センターで開かれた。同市の柴宮が金賞を受賞し、全国2位に相当する県教育長賞に輝いた。県勢はこのほか、同市の大島が銀賞だった。日本一に相当する県知事賞は吾田(あがた)(宮崎県)が選ばれた。大会は全日本合唱連盟などの主催。全国から37団体が出場した。 小学生部門の県内開催は初めて。同連盟によると、小学生部門は2019年度に始まり、当初は首都圏や関西で開催してきたが、開催地を全国に広げるため東北での開催を検討する中、合唱が盛んで他部門の開催実績などがある郡山市が選定された。次回の小学生部門は来年11月に浜松市で開かれる予定。 本年度の大学職場一般部門は23、24の両日に松山市で行われる。本県からは混声合唱の部で合唱団「櫻」、同声合唱の部で合唱団L'alba(ラルバ)、室内合唱の部でこそり、大学ユースの部で福島大混声合唱団が出場する。 ▽金賞=吾田(宮崎県、県知事賞)柴宮(県教育長賞、カワイ出版賞)黒沢尻北(岩手県、郡山市長賞)聖ドミニコ学院(宮城県、郡山市教育長賞)良城(山口県)秋田大付(秋田県)坂戸(神奈川県)日吉(大阪府)檍北(宮崎県)牛田(広島県)月寒東・月寒・平岡中央(北海道)石嶺(沖縄県)楯岡(山形県) ▽銀賞=仲井真(沖縄県)小野(群馬県)愛媛大付(愛媛県)御影北(兵庫県)日明(福岡県)出町(富山県)めのだけ(熊本県)小松台(宮崎県)国府台女子学院(千葉県)三本木(青森県)三鷹中央学園三鷹三(東京都)大島 ▽銅賞=北陽(島根県)朝日塾(岡山県)茂木(栃木県)上尾きらきら合唱団(埼玉県)会津(和歌山県)富士見(長野県)鹿児島大付(鹿児島県)柞田(香川県)千松(徳島県)高知大付(高知県)土浦二(茨城県)長浜(滋賀県)
地元郡山で一体サウンド
地元で一体となった柴宮サウンドを響かせた。6年生を中心に詩の内容や歌い方を身ぶり手ぶりを交えながら確認したり、絵を描いたりして、曲のイメージを膨らませてきた。その成果を大舞台で発揮した。石川花部長(12)=6年=は「響きが一つになり、みんなで作り上げた音楽を届けることができた」と充実感をにじませた。 課題曲は「日本抒情(じょじょう)歌~さくらさくら~」から「朧(おぼろ)月夜」(高野辰之作詩、岡野貞一作曲、上田真樹編曲)、自由曲は「女声・同声合唱曲集『地平線のかなたへ』」から「二十億光年の孤独」(谷川俊太郎作詩、木下牧子作曲)。2曲とも4月から練習してきた曲で、課題曲は滑らかな歌声で情景をイメージでき、自由曲は歌詞に登場する火星人の言葉や孤独などを表現できるように歌い込んできた。石川部長は「練習してきたことを忘れず、歌うことができた」と声を弾ませた。 県教育長賞に加え、日本人作曲家の作品を歌った団体の中から選ばれるカワイ出版賞も受賞した児童たち。久野由美子顧問は「今まで頑張ってくれた。笑顔で歌う姿を見て、こちらも幸せにさせてもらい、楽しい時間だった」とたたえた。
大島小、納得の銀
大島は初の全国大会で透明感のある歌声を披露した。中島結萌(ゆめ)部長(12)=6年=は「仲間と共に柔らかな声と幸せな表情で歌うことができた」と納得の表情を浮かべた。 自由曲は「満月の不思議ポロロッカ」(飛鳥章子作詩、橋本祥路作曲)、課題曲が「日本抒情歌~さくらさくら~」から「朧月夜」(高野辰之作詩、岡野貞一作曲、上田真樹編曲)。児童たちは半年以上かけて作り上げた音色を響かせた。国井晶子顧問は「子どもたちが笑顔で練習の成果を出してくれた」とほほ笑んだ。
福島民友新聞